2話
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田中・ヒカルが目を覚ますと、そこは病院だった。
「あ、先生、患者さんが目を覚ましましたよ」
「ふむ、それでは、あとの説明は私がしましょう。」
看護師の女が後ろに下がる。
代わりに来たというように、医者を名乗る男性が田中・ヒカルに話しかけた。
「気分はどうですか。ここがどこだかわかりますか?」
「いえ、頭が混乱していて、すみません。」
医者の質問に田中・ヒカルが答えた。
「田中・ヒカルさん、ここは病院です。そして、あなたは同僚の作業員の方からの通報でここに運ばれました。」
「あなたは、倒れたクレーンの横に倒れていました。奇跡的に致命傷は避けることができました。
ですが、崩れ落ちた鉄筋の下敷きになったあなたの足はもう動かすことができません。」
「ただし、最近の医療の技術は発展していますし、手術代は高額になりますが足を再生することは可能です。」
医者が話した内容は大体こんな感じだった。
田中・ヒカルに提示された手術代は会社側が負担することになった。
そして、2日後には手術が執り行われて、足は再生した。
だが、田中・ヒカルは3か月のリハビリが必要だった。
「本当に、なぜこんなことになったんだ?」
田中・ヒカルは自身の病室でテレビを観ていた。
〈ハンターになれば、君も一攫千金!?ハンターの実態とは?〉
何がハンターだよ。
〈ハンターは、この時代では最も稼げる職業といえるでしょう。
s級ハンターの月収は、最低でも1億円というデータがでています!〉
はあ!?い、一億円だって。
〈ハンターになれる条件はただ一つ!覚醒して人類の壁を打ち破ることです!!〉
なんだよ。俺だってな。
覚醒していたらハンターになってんだよ。
でも、できないからそれなりに、自分に合った職業を探して、何とか就職したんだ。
それなのに、覚醒しただけで、ただそれだけで。
こんなに格差があってもいいのか!
覚醒がいったい何だというのか!!
今の給料だってそんなに悪くなかった。
でも、こっちだって、こんなに危険な、大変な、辛い思いをしてんだよ。
なのに、こんなに格差があって!!!
俺は、リハビリと称したよちよち歩きをしています!
それなのに、ハンターたちは自由に飛び上がり、空を飛ぶことも、とても速く走ることも自由です。
この格差を、この不自由を、このリアルを、俺は受け入れられない!!!!
田中・ヒカルの抑えていた感情が、溢れ出します。
そんなとき、田中・ヒカルのスマホが開き、音を鳴らした。
ティリリング!
【超越級のジムへようこそ!田中・ヒカル様!!】
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これは何でしょうか?
スマホには、超越級のジムへようこそ!と表示されています。
そして、その後ろには、田中・ヒカル様!!と表示されています。
これが一体何だというのか!?
超越級のジムという名前は聞いたことがありませんでした。
正確には、存在しないジムでした。
ですが、スマホには確かに、超越級のジムへようこそ!と表示されています。
さらには、俺の名前まで表示されているではありませんか!
俺は、こんなジムへ入会した覚えはありませんが!?
というか、これって、俺の入会料金はどうなっているのか?
もしかして。
田中・ヒカルはスマホの口座アプリを開いて預金を確認します。
そこには、あるはずの預金が、ありませんでした。
会社からの慰謝料も、今まで働いて稼いだ家賃にあてるはずだったお金も。
そう、田中・ヒカルの全財産が、パッと、消えていたのです。
なんということでしょうか?
これは言葉になりません。
「いったいなぜこんなことに。」
ティリリング!
【はじめて超越級のジムをご利用のあたな!安心してください!ご利用案内に従ってタップしていけば、すぐに利用可能です!】
田中・ヒカルのスマホには、【はじめる】と表示されている。
ここで、迷わずはじめるをタップした。
ティリリング!
【あなたの名前と生年月日はすでに登録されています!】
いや、本当に入力した覚えがないんだよ。これが。
【あなたの超越したい武器は登録されています!】
?
あれ?もしかして、選べないの?
【あなたの日程はすでに登録されています!】
!?!?
日程まで!?
これは、いったい?
本当に、どうしたことだというのか!
【あなたのご利用案内は終了しました!さあ、いますぐジムに入りましょう!】




