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16話

「彩香さん!あぶない!」


ボスモンスターのこぶしが彩香を襲う。


俺は、反射的に駆け出していた。


ドンッ


ヒカルは、彩香を突き飛ばした。


そして。


モンスターの一撃が、ヒカルに直撃します。


クハク!


ヒカルが地面を転がっていきます。


畜生。


いきなりこれかよ。


ヒカルの体は、幸い無事でした。


ですが、目の前に見えるモンスターは。


ゴーレム。


それも、3階ほどの大きさのゴーレムです。


「彩香さん!体は動きますか?」


「えっ?あ、はい!」


彩香のすっとんきょうな返事が返ってくる。


「なら、全力で逃げてください!」


彩香は、頭の整理がつきませんでした。


いきなり、現れたボスモンスター。


いや、おそらくボスモンスター。


このモンスターは、いくらC級とはいえ、あまりにも大きいのです。


この巨体がC級?


私は、確かにヒカルさんから「E級からC級に変動した。」と聞きました。


なのに、これはC級というには、あまりにも大きく、圧倒的な存在感を放っています。


「はやく! 逃げてください!」


ヒカルさんの声が聞こえる。


逃げなければ。


なのに、体が、動かない。


「ヒカルさん!すみません!体が、う、動かなくて。」


もう一度、ゴーレムのこぶしが彩香を襲う。


その時。


ガガガガガ


ヒカルがゴーレムのこぶしを止める。


「ヒカルさん!な、なにをしているんですか!?」


「ははっ。彩香さんは俺に仲間だって言ってくれましたよね。」


ヒカルの言葉に、彩香はハッと表情を変えた。


「あの時、俺、うれしかったんです。なので。」


「俺、彩香さんのこと、信用してもいいですか?」


俺は、白山・彩香さんのことばを待った。


いったいどんな回答が待っているか、予想できない。


でも、この人は、この誠実な態度をみれば、なんとなく。


分かってきた様な気がする。


「はい!わ、私も!あなたのこと、信用してます!」


やっぱり。


彩香さんなら、そういうと思っていた。


そして。


今は、彼女と一緒に成長したい。


そんな思いが。


この切実な思いが、感じられる。


そして、俺の中の3丹田から溢れる魔力が爆発する。


ゴゴゴゴゴゴ!!


「丹田烈功。」


魔力を宿した一撃が、ゴーレムのこぶしとぶつかる。



「ゴーレムが、砕け、散った?」


彩香の気の抜けた声が聞こえる共に、ヒカルはその場で倒れてしまった。

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