表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/66

(観察者編)世界の狭間の観察者

「たった、二日で危険因子を取り込むなんて……今回は、神様の言うとおりになるかも知れないわね」


ここは、世界の狭間ありとあらゆる世界に繋がっている場所、そしてこの場所の管理者が私。

今は、先日神様のお願い、と言うより強制的だったんだけど、とある世界に放り込まれた勇者の観察をしている。

名は、確か江入星矢と言っていたかしら。


「シャーロットよ、随分なことを言ってくれるな。まるで私が大嘘つきみたいではないか」


いつの間に現われたのか、背後にどこからどう見てもヤクザな神様がいた。

こんな見た目の厳つい神様は、実は始祖神つまり全てを生み出した始まりの存在だったりする。

当然、力も他の神より強い力を持つ、絶対的な神なのだ。ちなみに、私が神様と呼ぶ神はこの神だけだ。


「だって、そうじゃないですか。今までの勇者はそこにいるだけで世界のバランスを整える事が出来ませんでしたよ? 結局、危険な存在を滅ぼす事で世界を安定させたじゃないですか」


そう、神様はあの勇者にはよっぽどのことが無い限り自ら動く必要は無いと言ったが、前の勇者たちは皆滅ぼすことで世界のバランスを整えた。

そして、そのもの達にも最初に同じことを言ったのだ、今旅をしている勇者と同じことを。


「まぁ、そうかも知れないが勇者とはいるだけで、悪を滅ぼすものだろう?」

「屁理屈ですね」


そういう事なのだ。結局、勇者自ら滅ぼしに行かなくとも勇者という存在に危険な存在は害を与えようとする。勇者には、危険な存在に襲い掛かられるようなフェロモンがあるのだ。

当然、勇者はそれを撃退するだろう、生きていくために。

神様は、それを自発的な行動ではないと言っている。

だから、居るだけで……生き残ろうとするだけで世界のバランスは整うという事だ。

それなら、たまにイレギュラーな存在、つまり強力な力を得ても殺す事に罪悪感を覚え、自害するものは居ないかと言う疑問もあるかもしれない。

でもそこは、神様がちゃんと判断して送ってる。イレギュラーな存在はありえないのだ。

そこで、ちらりと神様を方へ視線を向ける。


「この世界には今、危険因子は全員で何人居るんですか?」


危険因子とは、世界を崩す可能性のあるものを指す。


「一緒に行動しているのを含めて、10人だな」

「今回は、多いんですね」


今までの最高記録だろう、前に多いときもあったがそのときでも7人だったと思う。

やはり、それだけ多いと殺す事必要になってくるのだろうか……

もしそうなるのだとしたら、星矢も苦しむだろう、他の勇者と同じように、彼らも殺すと言う行為に強い罪悪感を感じていた。

私はずっと見ていたから分かる。ここでずっと……

自分の長い髪が顔を覆った。


「じゃあ、私も用事もあることだから、もう行こうか」

「そうですか、忙しいんですね」


俯いていた顔を上げて、神様を見送る。

すこし、歩くと急に神様が振り返った。


「そうだ、シャーロットあやつが一人で居るときは自由に会いに行っても良いぞ、くれぐれも他のものに姿を見られないようにな」

「えっ……?」


数秒経ってから、その意味が頭へとしみこむ。

その意味を確認しようと神様に呼びかけようとしたときにはもうこの場所には居なかった。


「どういう、つもりかしら……」

今回、初めてのシャーロット視点です。

実は、自分的、結構気に入ってるキャラクターだったりします。

実は、ただ今ストーリーに大きく絡ませるか絡ませないか悩んでいたり。

どうしようかな?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ