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(パニック編)今度は落ちない勇者様

「ふぅ、結構探してみたけどこの辺りにもないようね」

「はぁ~、そうみたい……」


周りは殆ど灰色で埋め尽くされているのであんなに派手な剣があればすぐに見つかると思うんだけど。

どこにいったんだろう?

はぁ~とため息をつくとトントン肩をたたいてエリーズさんが励ましてくれた。


「うじうじ、しても仕方ないっ。この辺りにはないようだから、早く上に上りましょ」

「う、上か……」


エリーズさんは簡単に上なんていうけど、その上に上るのに、少し回っていかないといけないので、体力がいるし、時間も掛かる。


「そんなにしょげなくても大丈夫よ、時間も掛かるし次からは裏技を使おうと思うから大丈夫よ」

「裏技?」

「そう、う・ら・わ・ざ♪」


楽しげに笑うとエリーズさんが身をかがめた。

何をするつもりだろうと首をかしげるとエリーズさんの姿がぶれ、そして消えた。

風を切るような音が聞こえ、足元の石が飛び散る。

何が起こったのかときょろきょろと辺りを見回す。


「お~い、こっちよ~」

「え? こっちってどっち……」


エリーズさんの声が聞こえて、どこから聞こえたのかと発信源を探すが分からない。

自分を呼ぶ声に耳を澄ませる。


「セイヤくんこっちよ、こっち!」


上、から聞こえたと思う……。

顔を上げてみるとエリーズさんが崖に片手でつかまってもう片方で俺に手を振っている。

それに、苦笑いで手を振り返した。

ここから、エリーズさん所までけっこう距離がある。

さっきの風を切るような音はエリーズさんが地を蹴って飛んだ音だったんだな。

こっちに来てから、綺麗な女の人と知り合うことはこれで二回目だけど、ソフィーといいエリーズさんといいとんでもない人たちばかりだ。

綺麗な女の人と言えば、フィーリアに出てくるとき、リオネルと一緒に襲い掛かってきた女の人も綺麗だったよな……。

めちゃ怖かったけど。


「やっと、こっちを向いてくれた。セイヤくんも早くおいでよ。出来ないってことは無いでしょ?」

「えぇ、あぁ、はぁ……、頑張ってみます」


出来て当然みたいにエリーズさんに言われたけど、出来るかな?

とりあえず、普通に飛んでみようかな……。

それで出来なかったら、何か、崖に飛び移れるような何かをイメージしてみれば良いし。

とりあえず身をかがめて、足に力を集中させる。

そして、力を解放させるように飛び上がる。

グシャと何かが崩れるような音がして、体が舞い上がる。


「えっ!? うわ!!!」

「あら、セイヤくん、どこまで飛んでいくのかしら?」


疑問気に首をかしげる、エリーズさんの目の前を通って、そのまま一直線に上へと体が飛ぶ。

止まらなきゃと思って勢いよく腕を崖のほうへと伸ばした。

動きはどうにか止まった。

……止まったのだが。


「なんで腕がめり込んじゃうわけ!?」


軽く腕を引いてみるが、まったく抜ける様子がない。

両足を崖につけて、思い切り引っ張って見るとあっさり抜けてくれた。

良しッと喜んでいるとふわりとした感触がした、そういえば今崖の途中にいるわけで……。

落ちる!? 


「おっと、危ないッと」

「エリーズさん?」


地面に一直線する寸前でエリーズさんが腕を捕まえてくれた。

ほっと一息つく。


「もう、どっかに飛んで行っちゃったかと思ったら、落ちそうになるなんて、元気な子ね」

「……すみません」

「良いのよ、見ていて楽しいし。ね?」


片目をつぶって、エリーズさんがウインクをしてみせると俺を腕を崖のほうへと寄せてくれた。

崖の一部をしかっりと捕まえて、落ちないように気をつける。


「じゃあ、もう行けるよね?」

「あ、はい、大丈夫です」

「じゃあ、行きましょう」


エリーズさんが跳躍して行くのを追って、自分も前進する。


○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


とりあえず、セシルの精霊獣やブラッドの魔法でココまで降りてこられたけど、セイヤの気配はどうなっているのかな?

その場に残っている微かなにおいや身近な暗闇か気配を探る。


「リッオくん、どう? セイヤくんどこ行ったか分かりそう?」

「う~ん、ここら辺に一回きたのは間違いなさそう、ココで誰かと出会ってるね」


うん、間違いないセイヤのにおいに混ざって違う匂いも混ざっている。

それにしてもこの香り、独特だな。

ブラッドとかセシル、セイヤとか強力な力を持つものが出す、独特な香りだ。


「ふ~ん、誰かと出会っているか……」

「まぁ、その人と行動を共にしているみたいだね。まぁ、僕についてきて」

「はぁ~い」


俺がセイヤの気配をたどって歩き始めるとセシルとブラッドが護衛をするかのように後ろをついてくる。

さて、いつになったら見つかるかな?

リオ「今回の後書き担当は、俺だ。出るのは初めてだな」

作「いらっしゃい、リオネルくん」

リオ「どうも、て言うかサブ、随分と安直だね」

作「やっぱり、みんた作者をいじめる発言するんだ」

リオ「別にそう言うつもりはないけど。まぁ良いや、スルーしよ」

作「えっ!? スルーするの!!??」

リオ「次回もよろしく、じゃあね」

作「っ!? なんかこの展開しっt」強制終了

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