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(パニック編)お色気お姉さんエリーズ

「だ……じょ……ぶ?」


虚ろな意識で不鮮明な声を感じた。

声が聞こえるたびに体が揺れて、頬に暖かくやわらかい感触を感じる。

気持ちよくて思わずほわぁとした気分のまま頬を寄せる。


「あら、すっごく大胆ね」


急に声が鮮明になって、クスッと面白がるような声が聞こえた。

それをきっかけにする様に体のいろんな感覚がはっきりと感じられるようになった。

静かに目を開いた。


「っ!?」


目の前には、金髪の――セシルより色が濃い――綺麗な女の人の顔があった、ぽってりとした唇が特徴的でとてつもない色気を感じる。

と言うか、問題はそこじゃない。

ほ、頬に……柔らかい、め、めろん。

そこで、自分がベッタリ密着したことに気がついてあわてて身を離す。


「そ、そのご、ごご、ごめっ、ごめんらさい!!」


最後に、思いっきり舌を噛んで、ものすごく痛かったけど、それを吹き飛ばすくらいの勢いで女の人に謝り続ける。

だって、おっ、俺、さっきむ……胸に……。

顔に熱が一気に集まってきて、ブンブン首を振るとまた謝る。

すると、女の人の高い笑い声が聞こえてきた。

呆れられたか? と言うか怒りのあまりに笑っているのか?

恐る恐る顔を上げてみる。


「ふふ……ふふふ、良いのよそんなに気にしなくて」

「そうですよね、どうか命だけは……え?」


あれ? さっき気にしなくて良いなんていうすばらしいお言葉をかけてもらえたような気が……。

女の人が口に手を当て笑いながら、声をだす。


「だから、大丈夫と言ったのよ、……ふふ」

「えっ、あっ、はい」


取りあえず大丈夫だったようなので、ほっと一息つき、相変わらず目の前で笑っている女の人を観察してみた。

服装は、露出が多く感じるような気がする。下は太ももまで捲り上げているようなズボンに、上は胸を上に押し上げるような服を着ていた。

色気が半端なく漂っていて大人の女っていう感じのする人だが、特徴を一言で表すとしたら胸だろう。

もう、あれはやばい物凄くでかい、改めてみるとメロンというかむしろスイカ……。

やばっ、また顔が熱くなってきた。

また、ブンブン首を振って顔にたまった熱を飛ばす。

どうにか顔が元に戻ったときには、女の人も笑うのはやめていて、先ほどとは、違う笑みを浮かべていた。


「あぁ~、久しぶりに可愛いものが見れたわ。それで、初心うぶな男の子くん」

「えっと……はい?」


取りあえず、返事をする。周りにほかに誰もいる様子がないので俺のことだと思う。そんなに初心うぶな自覚はないけど。


「きみ、なんでこんな所にいるか覚えてる?」


なんで、こんな所にいるか……。

なぜか、皆と戦闘していた。セシルに流され落ちた。そして木に引っ掛かり、シャーロットに剣を押し付けられてやっぱり落ちた……。

あれ? 剣? すばやく周囲を見渡す。


「無い……」

「無い?」

「剣が無くなったぁぁぁぁ!!!!!」


やばい……やばいぞぉ、あの剣神様が作ったとかいってたよな。なくしたといったらペナルティーだとかいって妙なことやらされそうな気がする。

シャーロットに今度あったときにもかなりなじられそうな気がする。

最悪だ……。


「えっと? 何がなくなったのかは分からないけど、お話聞いてあげようか? なんだったら、手伝うよ?」

「……良いんですか!?」

「そんな、涙目で言われるとますます断りにくくなっちゃうかな? 良いよ、話してみて」






「うん……うん、……そっかぁ。大変だったね」


名前も知らない女の人は、途中に相槌を打ったりして、最後まで話を聞いてくれた。

優しく頭まで撫でてくれた。こんなに優しくされたの久しぶりかも。


「ありがとうございます。それじゃ、剣探してきますね」

「そっか、じゃあ、私も頑張らなきゃね」


俺が立ち上がって、剣探しを始めようとすると女の人がそんなことを言った。

どうしたのだろうと首をかしげると伸びをしていた女の人が俺に気づいて、にこりと笑った。


「あら、なんだったら手伝うって言ったでしょ? 暇だから手伝わせてよ」

「えっ、あ、はい。ありがとうございます」

「別に敬語じゃなくても良いんだけどね。じゃあ、これから一緒に探し物をするわけだし自己紹介しましょうか。私はエリーズよ。よろしく」

「えっと、セイヤです。よろしくお願いします」

「へ~、ちょっと変わった名前ね。じゃあ、頑張りましょう」

「はい」


そういって、剣を探すために歩き始めた。

そういえば、皆とはぐれてるよな? まぁ、どうにかなるだろう。


○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●


「あ~、もう狭すぎてこの子じゃこれ以上いけないよ~」

「みたいだね、ここからは自力で行くしかないんじゃない?」

「どうやって? 断崖絶壁状態なんだから、降りたら、地面まで一直線だよ?」


先ほどから、セイヤを探しているのだがセシルの精霊獣では、この先まで行けないらしい。

足場が無ければ、地面に一直線か……。

下方の辺りを一瞥して、魔術を展開させる。

鎖がくもの巣のように崖に張り巡らされていくのを確認するとそれの一つに飛び降りた。


「魔王さん?」

「足場が無いならこれにすればいい……」

「下手したら、大道芸の綱渡りみたいだな」


そう言ってリオネルが聖竜から飛び降りて、鎖の上へと飛び乗った。

セシルも、少し考えるような仕草をとると鎖の上へと飛び乗り、聖竜へと手を振り召喚を解いた。


「じゃあ、再びセイヤくん捜査活動始めっ!」

「ずいぶん楽しそうだな、元・聖将軍のセシルさんは」

「えっへへ~、まぁね」

「……行くぞ」

ブラ「…………」

作「なんでブラッドくん無言なの!?」

ブラ「しゃべる所だったか?」

作「もちろんだよ!!」

ブラ「そうか…………」

作「……だから、何で沈黙!?」

ブラ「今回は、新しい人物とセイヤが出会った」

作「そこで、いきなり本編に触れるんだね!!」

ブラ「…………」

作「だから、なんで無言!?」

ブラ「今日はここら辺で終わる」

作「えっ、終わっちゃうの!!??」

ブラ「次回も、見ると良い」

作「最後は、ふたr――強制終了」

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