(パニック編)全て土砂で流しましょう
目の前から、大量の弾丸、闇の刃、足元から、火柱が襲い掛かってくる。
それを片っ端から消して、反撃をしているのだが……なんで、俺こんなことしてんだ?
手加減なしに襲い掛かってくる攻撃は、明らかにセシルやブラッド、リオネルの攻撃なのだが。
なぜ、こんな事になったのか思い出せない。
「はぁ……はぁ、くっそ。もう、無理……」
「あれ? セイヤくんそんな顔真っ赤にして、喘いだりしちゃだめだよ? まともな道を歩んでた人が踏み外しちゃう」
声がしたほうをチラリと見るとセシルがちょこんとお山座りをして、こちらをノンビリ眺めている。
相変わらず、襲い掛かってくる攻撃を弾いて、ペシッと頭を叩いた。
「一々妙な発言するな! て言うか、そもそも、何でこんな状況になってんの?」
「う~ん、セイヤくんがちょっと情緒不安定になってたのを直すのが目的だったんだけど……いつの間にかリオくんと魔王さんの目的がセイヤくんに勝つことにシフトしちゃってるぽいなぁ~」
情緒不安定……確かに心当たりが無いでもないがだからってこんな展開は酷いだろう。
セシルに同意を求めようと振り返るとセイヤくんも割りと酷かったよ~と返された。
心当たりが全く無いのだけれど。セシルがそう言うのだからそうなのかもしれない。
それにしても、この状況どうにか打破できないかな? 攻撃を防ぐのもう疲れた。
「ねぇねぇ、セイヤくんこの状況打破したいな~、とか思ってない?」
「そりゃ、まぁ、思ってるけど」
「なら、僕に任せてよ」
セシルがおもむろに立ち上がって崖に手を触れて何かを描くような素振りをすると。
何歩か後ろに下がる。ミシリと不吉な音がした。
「あの、なんか妙な音がしなかったか?」
「あ~、したね。まぁ、計画通りだよ!」
親指を立ててグッドサインをだすセシルに何故か嫌な予感がした。
「えっと、計画って?」
「う~ん、土砂崩れだね。と言うことで僕は一時避難しま~す」
「おいこら待てっ!!」
楽しげな笑いを混じらせた声でそういうとウルを召喚し、銀色の毛に捕まるとどこかへ行ってしまった。
ミシミシとまだ可愛らしい音立てていた、崖がついにバリバリと凶悪な音を出し始める。
あいつ、聖将軍とか呼ばれてたけど、邪将軍間違いだろう――絶対に。
崖に大きな亀裂が入り、そして、一気に崩れた。
セシル「えへへ~、後書きについに登場のセシルだよ~」
作「ども、作者です」
セシル「では、早速。こんな後書き書いて、自分で痛いと思わないの?」
作「っ!? セシルくん直球すぎです……」
セシル「まぁ、そんな事はともかく今回のタイトル良いでしょ?
本文の中で僕のやったことにちゃんと関わってるんだよ」
作「むしろ関わってなかったら、困るけどね」
セシル「そりゃそうだね。じゃあ、雑談はココまで次回予告をするよ」
作「次回は、ブラッド君の魔王らしいところが見れるかも?」
セシル「あくまで、かもだから、期待はしないほうが良いよ」
作&セシル「次回も読んでね~☆」