最上玲次サイド3
「よし、行くぞ」
いつものチームを引き連れ、俺様はこの前に失敗したDランクダンジョンに再びリベンジに来た。
メタルアルマジロという外見がアルマジロを大きくした姿に似ている魔物を討伐しに来ていた。
違う点は甲殻が金属になっており、その甲殻は素材としても優秀で幅多く利用されており、魔石もDランクの中で買い取り額の高く、今まではその甲殻の固さを気にすることなく倒すことが出来ていたが、今は違っていた。
「くそ!、何で刃が通らない、なら、スラッシュ!!」
スキルを使用した斬撃も、メタルアルマジロの甲殻にはほとんどキズがつかなかった。
メタルアルマジロがその身を甲殻の中に隠し、転がり来る突進をまともにくらい飛ばされてしまう。
その様子を見ていたメンバー達が冷め切った目で最上を見ていた。
「うそでしょ~、何でそんな攻撃にもまともに食らうの~」
「だよね~、やっぱりもう今回限りッスね」
「はぁ~~……、期待したうちが馬鹿だった。あんたに強さを抜いたら、だだの威張り散らすだけのクソ野郎じゃん」
メンバーが思い、思いの俺様に冷めた言葉を浴びせ、落胆する。
「まだだ、俺様にはまだ魔法がある。ファイヤーボール!!ウォーターボール!!」
挽回するために、再び突進してくるメタルアルマジロに向けて魔法を放つ。
魔法はメタルアルマジロに命中するも、突進の活きよいは変わらず、俺は再び突進をまともに受け飛ばされる。
「……くそ、俺…様は最…強なんだよ……」
身体中が痛み、攻撃が効かないことに絶望するのだった。