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唄う物語  作者:
6/116

6.戦闘


「あー打つ手がない!」


 こちとら非戦闘員だと称号で認められてんですが!?兎たちを殺させる訳にもいかないし!

 逃げることはできる。私は飛行できるし。

 だが私が逃げて、足元にいる兎やスライムたちが狙われれば?……それは、到底許容できない。


 考えろ。自分の武器はなんだ?戦力は?使える戦術は?

 武器となり得るのはロープぐらい。ナイフは細すぎて骨がないところにしか刺さらないだろうし、一度刺したらもう使えないだろう。

 ので。


『スキル「回避」を獲得しました』

「おっとぉ!?」


 いきなり回避に補正が入る。やべ、バランス崩した。


「っ、あ〜も〜いったいな!」


 追ってきているやつの言葉はまだわからない。多分私自身のレベルが低すぎるのだろう。まあ……


「ゾンビイノシシの言葉なんてわかりたくないがな!」

「ぐるおぉっ!」

「うわっ!」


 石を弾き飛ばしてくる。その軌道上には兎が一匹。咄嗟に庇ったのはいいものの、石が左肩に当たった。痛い。


くるっ(大丈夫?)

「へー、きっ!」


 痩せ我慢?かっこつけ?なんとでも言え。この子達を守れればなんでもいい。


「スライム、兎、行くよ!」

くぅっ!(うん!)

きゅるっ!(頑張る!)


 走って、走って、走って。辿り着いた先は少し開けた場所。私はそこに駆け込んだ。

 障害物がなくなったことでさらにスピードを増すゾンビ猪。それが広場の真ん中らへんを超えた、その瞬間。


「――『跳躍』!」


 ()()()()()()()思い切り跳躍。速攻で役に立った。

 猪は意外と瞬時に止まれるが、ゾンビとなっているならそうもいかないだろう。ゾンビ猪はそのまま突っ込んで――


「ぐるぅっ!?」


 ――罠にかかった。


 これは大兎さんのスキルも利用したロープの罠。そこに重さのあるものが引っかかったときに、引っかかったやつを宙釣りにする。首を吊る形で。


「『回転』」


 二度と自分に使うまいと決めていた『回転』。それを一瞬、縦方向に自分にかける。

『回転』のかけられた私の体は、大きく回って。


「……せぁっ!」


 猪の眉間に、踵落としを決めた。

 ……そういやゾンビなのになんで声はあるんだろうなぁと明後日なことを考えながら、着地。

 

 止め、止め……!とストレージを操作。ナイフ、ナイフ……!


「あった!」


 装備を選択。光の粒が集まって、ナイフが――


「って、鍋!?」


 現れなかった。……そういえば鍋も片仮名表記だ。ミスった。

 だが、もう一度入れ替えする時間はない。しゃーなし!


「よっ、っいしょー!」

『は?』

くぴっ(なべ)!?」


 兎たちのツッコミを受けながら、鍋は宙を舞う。……おかしな字面だな、我ながら。

 少し勢いが足りないかな、くらいなので、生活魔法「風波」、「回転」。


「がうっ!?」


 鍋はなんとゾンいのの目に命中。怯んだように顔を背ける。

 ――隙ができれば、こっちのもの。


 ゾンいのの背中に組付き、口から体内に水素を多く含むイメージをしながら、再び「風波」。

 止めは。

 

「『着火』!」


 すぐさま離れる。ゾンいのから爆発音が聞こえる。体がぼこぼこと泡立つように膨れて。


「……汚ねぇ花火だ」


 体内から爆発。あ、鍋忘れてた。って、スライムナイスキャッチ。


『スキル「戦場家事」を獲得しました』

『料理人のレベルがLv.0から1にレベルアップしました』

『称号「兎の守護者」を獲得しました』

『称号「スライムの守護者」を獲得しました』

『特殊個体「ゾンビボア」をソロで撃破しました。ソロ撃破称号「地に還す者」を獲得しました』


 わぁ。


『ネーム :ミーア

 種族  :羽根人

 職業  :メイン 吟遊詩人 Lv.1

      サブ  料理人  Lv.1

 HP  :30

 MP  :10

 ステータス

     STR(筋力):5

     VIT(防御) :2

     AGI(敏捷):2(+10)

     DEX(器用度):6(+10)

     INT(知識):7 


 スキル

     歌唱Lv.3→4

     演奏Lv.1

     料理Lv.1→2

     解体Lv.1

     書記Lv.1→2

   神話書庫Lv.2→3

   生活魔法Lv.3

     拡声Lv.2→3

     作図Lv.1→2

     裁縫Lv.1

言語(スライム)Lv.3→4

     飛行Lv.1→2

   炎熱耐性Lv.1

     鼓舞Lv.1

  言語(兎)Lv.2→3

   睡眠向上Lv.1

     採取Lv.3

   植物鑑定Lv.2

     回避Lv.2←New!

 

   戦場家事

    残りSP:3』

 

 魔法詳細

Ⅰ  着火  Ⅰ  水作成  Ⅰ  土作成  Ⅰ

 

Ⅰ  風波  Ⅰ  ライト  Ⅰ  暗闇   Ⅰ


Ⅰ  回転  Ⅰ  停止   Ⅰ  温風   Ⅰ

 神話書庫

 ・炎神アーレフⅰ〜ⅲ

 ・緑神ルラーグⅰ、Ⅴ

 ・水神ターシュⅰ、Ⅴ

 ・大地神グランドⅰ、Ⅴ

 ・風神サウィンドⅰ、Ⅴ

 ・太陽神ナムラⅰ、Ⅴ

 ・月神ヌサラフⅰ、Ⅴ

 

 称号 非戦闘員

   効果:戦闘系スキル自動習得不可。非戦闘系スキ

     ル習得必要経験値減少、獲得経験値上昇

 

    共に生きる者

   効果:生活系スキル獲得条件緩和、条件開放1

   

    空で生きる者

   効果:スキル「飛行」を獲得

   

    炎神アーレフの祝福

   効果:スキル「火炎耐性」、「鼓舞」を獲得。生

     活魔法に「温風」を追加

   

    兎たちの寝床

   効果:スキル「睡眠向上」を獲得。兎族からの好

     感度向上値上昇、兎族からの敵意減少


    兎の守護者←New!

   効果:兎族が庇護下にいる場合防御力・生命回復

     値向上


    スライムの守護者←New!

   効果:スライム族が庇護下にいる場合防御力・生

     命回復値向上


    架け橋となるもの

   効果:言語系スキルの習得必要経験値減少、異種

     族からの敵意減少、条件開放2


    地に還すもの←New!

   効果:アンデット系へのダメージ上昇、攻撃透過

     無効』


 戦場家事は戦闘の場であっても調理セットなどを展開でき、また他のスキルも併用できる。レベルはなし。

 攻撃透過無効は多分レイスとかの透けてるやつにも攻撃が通るとかそのへんだと思われ。


  素材を売ったことでお金が手に入り、やっとハープが手に入った。あとお金が余ったので神話についても調べ、全神様のⅰ、Ⅴが神話書庫に記録された。ちょっとした違いを見つけるのが楽しい。

 明日はどうしようか、と考えながら宿屋のベットに潜り込み、眠る。


 おやすみなさい。

評価はしていただけるとモチベーションに繋がりますので、是非お願いします……!

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