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唄う物語  作者:
5/116

5.採取

『スキル「採取」が習得可能になりました』

『スキル「植物鑑定」が習得可能になりました』

「両方取得で」

『スキル「採取」、「植物鑑定」を習得しました』


 これで効率があがるはずだ。

 ……このままではよくない。だって……!


くるっ(あげる)

くー(これもー)

くぅっ!(こっちも!)


 今のままじゃ兎に負けてる!

 それはいやだ。頑張らねば。


 結果。


『スキル

     歌唱Lv.3

     演奏Lv.1

     料理Lv.1

     解体Lv.1

     書記Lv.1

   神話書庫Lv.2

   生活魔法Lv.3

     拡声Lv.2

     作図Lv.1

     裁縫Lv.1

言語(スライム)Lv.2→3

     飛行Lv.1

   炎熱耐性Lv.1

     鼓舞Lv.1

  言語(兎)Lv.2

   睡眠向上Lv.1

     採取Lv.1→3 ←New!

   植物鑑定Lv.1→2 ←New!

    残りSP:2』


 そしてストレージには薬草と毒消し草、食べれる野草がいっぱい。あと木の実が少々。飛べるからね、自分。


「こんだけあれば色々買えそう」

きゅう!(よかったね!)

くるっ!(うんうん!)

「あースライムと兎がこんなに可愛い」


 これを見れないとか損してる。




「……はい、薬草と毒消し草の買い取りですね。状態も問題ありません」

「有難う御座います」


 薬草20、毒消し草15。

 薬草の基本売値が20(ゴールド)、毒消し草はその1.5倍の30G。計400+450で850G。


「これだけ状態がいいものはあまりないので、今後とも売っていただければ幸いです」

「はい」


 所持金現在900G。ウキウキしながら市場へ。

 ―――チュートリアルはメインとサブをそれぞれ3になるまで終わらない。そしてチュートリアル中は他プレイヤーはいない。


「人参とキャベツ下さい」

「あいよ!何個ずつだい?」

「人参4本、キャベツ2玉で」

「毎度あり!」


 残金700G。


「木の板とナイフください」

「……サイズは」

「ナイフは小ぶり、板はこれくらい」

「……おらよ」


 残金300G。


「ブラシ下さい」

「あら、見ない顔ね。どれにする?」

「……これで」


 残金150G。


 ハープ、200G。


 50、たりない。


「……もう一回行ってみよ」



『……おぬし』

「なに?」


 大兎からの呼び方が「お前」から「おぬし」にランクアップ。嬉しい。


『こんな事に掛ける金などあるのか?』

「かわいいからプラマイゼロ」


 私の隣にはブラッシングされ益々ふわふわになった兎たち。人参も食べたあとだ。

 現在は書記と作図のレベル上げ中。って言っても同時には上げられないから、地図描いてー、兎をスケッチしてー、の繰り返しである。あと、彼らの特徴も一匹一匹追記してある。どや。

 なお、スライムたちは現在草集め中。行こうとしたら止められた。げせぬ。

 あ、人参とキャベツは喜ばれました。思っていたのと好物が逆だったけど。



「……あ、また寝てた」

「ぷすぅ……」

「ふゆぅ……」


 前者が兎、後者がスライムだ。あ゛ー可愛いい。

 てか木漏れ日が凄く丁度いい。いつの間にか背もたれになってくれた大兎のお陰で背中ももふもふ。幸せ。

 ……そういえば、こんな感じの雰囲気の歌あったな。


「――、――……♪」


 確か、命があることを喜び、穏やかな日々に感謝する歌。緑神と風神だったっけ。


「……――〜〜〜♪」


 視界の端にスライムが映る。楽しげに体を揺らしていて、見ているこちらも楽しくなる。


「――♪ ――――♪」

「チチッ」

「きゅうっ!」


 近づいていた鳥とスライムの合いの手。あぁ、楽しい。


「――、――――〜〜♪」


 楽しい時間はすぐ過ぎて、気がつけば日が傾いてきている。惜しいが、町に戻らなければ。

 そう、思ったときだった。


「ぐるるぅ……」


 藪の中から向けられる敵意。枝が踏まれ割れる音が響く。


「これは」


 予想外。


評価はしていただけるとモチベーションに繋がりますので、是非お願いします!

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