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唄う物語  作者:
4/116

4.草原

必要品の買い物を終わらせ(広場にいたおばあさんがおまけしてくれた)、宿をとった(同じくおまけしてくれた)わけだが。


「……金が無い」


 楽器まで手が届かない。というか食材も買えない。調理道具と紙とペン、インクを買うので精一杯だった。


「……兎くらいなら、いけるか?」


 ロープはある。まあ、やってみるか。

 ――因みに、私は冒険者ギルドに所属できない。非戦闘員だからね。所属するには戦闘、魔法、採集でレベルが上がる職業を持っていることが前提条件でした。



「……も」


 私の前にはキュルンとした目がかわいい白ウサギが一匹。金稼ぎのため、これを狩りに来たわけだが。


「もふもふ……」

「くぅ?」


 てか鳴き声かわいい。くぅ?ってなんだくぅ?って!これを殺せと!?無理だが!?

 ……まあ。


「くるっ!」

「……攻撃はしてくるんだけどね」


 アクティブモンスターなので。


「うーん、殺したくないから攻撃しないでー……」

きゅうっ(がんばれ)!」


 側にはスライム。言葉わかるからね。


『スキル 言語(兔)が習得可能になりました』

「習得っ!」

『スキル 言語(兔)を習得しました』


 よっしゃっ!これで話せる、はず!


「こっちに攻撃の意志はないよ」

「……くるぅ?(本当?)

「うん。ここで寝っ転がってもいいよ?」


 そういってゴロンと寝転がる。あー、日光と風が気持ちいい。寝そう。

 てか本格的に眠い。これは、もう、む……り……



「んにゅ?」


 寝返りをうつとふわりとした感触。億劫だが目を開けると、そこには兎がいた。ぷすう、ぷすう、と寝息をたてて眠っている。かわ。


「……おぉ?」


 そー……っと体を起こすと、あらびっくり。私を取り囲むように兎とスライムたちが寝ている。てか外側にでかいのがいるんだけど。


『――起きたか』

「ええと、はい。あなたは?」

『兎たちを護るものだ。名はない』


 声の聞こえ方が違う。なんだろう、脳内に直接語りかけられるような感じ。


『お前は、子らを傷つけなかったな』

「まあ、そんなことするために来たわけじゃないんで」

『お前からは血の匂いがしない。だから子らも安心して眠れる』


 そういって、大きな兎はすり、と額を私に擦り付けた。


『このように深く眠れることは滅多にない。私まで育てば別だが、子らはまだ幼い。抵抗などできず、輪廻へと戻るものが多い。……きっと、この者たちは大きく育つ。炎神の祝福を受けたものが近くにいたのだからな』

「そこでなんで神様が関係あるの?」

『炎神アーレフは戦、即ち命の輝きを司る神。彼の方の気配が感じられる同族がいれば、その気配を避けるものが多い』

「そうなんだ」

『だからこそ、感謝を。……これからも偶に会いに来てくれ。子らも喜ぶ』


『称号「兎たちの寝床」を獲得しました』

『アイテム「兎の耳飾り」を入手しました』

『称号「架け橋となるもの」を獲得しました』


「わ、大盤振る舞い」

『私達と対話しようとするものはいるが、言語を取るものは少数だ。少なくとも私は知らんしな』


『ネーム :ミーア

 種族  :羽根人

 職業  :メイン 吟遊詩人 Lv.1

      サブ  料理人

 HP  :30

 MP  :10

 ステータス

【詳細省略】

 スキル

     歌唱Lv.3

     演奏Lv.1

     料理Lv.1

     解体Lv.1

     書記Lv.1

   神話書庫Lv.2

   生活魔法Lv.3

     拡声Lv.2

     作図Lv.1

     裁縫Lv.1

言語(スライム)Lv.1→2

     飛行Lv.1

   炎熱耐性Lv.1

     鼓舞Lv.1

  言語(兎)Lv.1←New!

   睡眠向上Lv.1←New!

    残りSP:4

 

 魔法詳細

Ⅰ  着火  Ⅰ  水作成  Ⅰ  土作成  Ⅰ

 

Ⅰ  風波  Ⅰ  ライト  Ⅰ  暗闇   Ⅰ


Ⅰ  回転  Ⅰ  停止   Ⅰ  温風   Ⅰ

 神話書庫

 ・炎神アーレフⅰ〜ⅲ

 ・緑神ルラーグⅰ

 

 称号 非戦闘員

   効果:戦闘系スキル自動習得不可。非戦闘系スキ

     ル習得必要経験値減少、獲得経験値上昇

 

    共に生きる者

   効果:生活系スキル獲得条件緩和、条件開放1

   

    空で生きる者

   効果:スキル「飛行」を獲得

   

    炎神アーレフの祝福

   効果:スキル「火炎耐性」、「鼓舞」を獲得。生

     活魔法に「温風」を追加

   

    兎たちの寝床←New!

   効果:スキル「睡眠向上」を獲得。兎族からの好

     感度向上値上昇、兎族からの敵意減少


    架け橋となるもの←New!

   効果:言語系スキルの習得必要経験値減少、異種

     族からの敵意減少、条件開放2』

 

『兎の耳飾り:スキル「跳躍」、AGIとDEXがそれぞれ

      10上昇』


 強。明らかにこのゲームスタート時点で持っていていいものじゃない。どうなってんだ。

 あとかわいい。多分兎の尻尾な耳飾り。絶対外さん。

 ……まあ、他の人は基本モンスター倒すよね。うん。なんというか複雑だ。


「……因みに私でもとれる野草に心当たりは」

『……そこの木の根元には薬草が生えている。あとあの低木の葉は食べられるぞ』

「いや結構まじでありがとう」

『……』

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