2.コオク島
目を開けると、そこは草原だった。草丈は短く、奥に行くほど長くなっている。近くには木も水場もありとても便利そうなところだった。これで利用者は少ないというのだから驚きだ。
「……さあて、と。スライムは……」
ぷよっ。
視界の端で動く緑色のぷよぷよ。キュルンとついた目が可愛い。
近づく。あと5メートルぐらいのところまで近づくと、不意にスラがこちらを振り向いた。
「……やぁ?」
「……きゅいっ!」
そして体当たり。腰のあたりにクリーンヒット。体力は3減った。
「きゅい!」
ぽて。
「キュイっ!」
ぽて。
……体当りするたびにコロンって転がるの可愛すぎ。そのままほけっとしてると体力が赤色(1割)に突入。体当りするタイミングで体をずらし、攻撃を避ける。
そのまま避け続け、回復速度を把握。体力は全快した。
次。
タイマーと各スキルのクールタイムを視界に表示。
「『着火』、『水作成』、『土作成』、『風波』、『ライト』」
それぞれクールタイムは5秒間くらい。全てMPを2消費するため5個使えばもう使えない。
MPが回復する速度はHPが回復する速度の四分の一位だった。
タイマーは表示したまま、次に。
スライムと会話しようとして、ただひたすらに木に登り、走り回った。
試したいことが終われば、既に3時間がたち、日は傾き始めている。
『ネーム :ミーア
種族 :羽根人
職業 :メイン 吟遊詩人
サブ 料理人
HP :30
MP :10
ステータス
STR:0
VIT :0
AGI:0
DEX:5
INT:5
スキル
歌唱Lv.1→2
演奏Lv.1
料理Lv.1
解体Lv.1
書記Lv.1
神話書庫Lv.1
生活魔法Lv.1→3
拡声Lv.1→2
作図Lv.1
裁縫Lv.1
言語Lv.1←New!
飛行Lv.1←New!
残りSP:3
魔法詳細
Ⅰ 着火 Ⅰ 水作成 Ⅰ 土作成 Ⅰ
Ⅰ 風波 Ⅰ ライト Ⅰ 暗闇 Ⅰ
Ⅰ 回転 Ⅰ 停止 Ⅰ
称号 非戦闘員
効果:戦闘系スキル自動習得不可。非戦闘系スキ
ル習得経験値減少、獲得経験値上昇
共に生きる者
効果:生活系スキル獲得条件緩和、条件開放1
空で生きる者
効果:スキル 飛行を獲得』
なかなか満足が行く結果だ。てか翼があるのに最初は飛べないとはどういうことだ。それでいいのか。なお、翼は収納できる。驚き。
因みに、スキルにはポイントを消費して獲得するものと自動習得のものがある。基本強かったり、扱いが難しいもの、デメリットが大きいものはポイント習得。基本的なものは自動習得だ。
回転と停止は便利。ただ、自分に使ったら酔った。もう二度としない。
暗闇は光源を消す魔法。何に使うんだ。生活にあったら便利そうだけど。
さて。
「じゃあね、スラ坊」
「きゅぃ……」
「チュートリアル開始」
『はじまりの街、センターシティに転送します。ようこそ、OCSに』
『―――ジッ、ジジッ』
転移で視界が歪む一瞬。何かノイズが走ったような音がして、世界がモノクロになる。
『――君、面白いね。この世界でそんな酔狂なことをしてるのは中々いない』
黒と白の世界の中、現れた少年が纏っているのは鮮烈な赤。頭の中で警鐘が鳴る。
眼の前の相手には、どうやっても勝てないと。
『あ、そろそろ時間だ。じゃあ、頑張ってね』
「は、い」
『へえ。この中で答えられるんだ。益々興味深いね』
視界が眩む。ぱしぱしと瞬きすると、そこはもう街の中だった。
『称号「炎神アーレフの祝福」を獲得しました』
『神話書庫にて閲覧可能な書物が増えました』
『神話書庫がLv.1から2にレベルアップしました』
『火炎魔法を習得しますか?』
わぁお。神様ってこんな簡単に会えていいのかな。かなり序盤な気がするけど。
取り敢えず火炎魔法はいいえで。
『ネーム :ミーア
種族 :羽根人
職業 :メイン 吟遊詩人
サブ 料理人
HP :30
MP :10
ステータス
STR:5
VIT :0
AGI:0
DEX:5
INT:5
スキル
歌唱Lv.2
演奏Lv.1
料理Lv.1
解体Lv.1
書記Lv.1
神話書庫Lv.1→2
生活魔法Lv.3
拡声Lv.2
作図Lv.1
裁縫Lv.1
言語Lv.1
飛行Lv.1
炎熱耐性Lv.1←New!
鼓舞Lv.1←New!
残りSP:3
魔法詳細
Ⅰ 着火 Ⅰ 水作成 Ⅰ 土作成 Ⅰ
Ⅰ 風波 Ⅰ ライト Ⅰ 暗闇 Ⅰ
Ⅰ 回転 Ⅰ 停止 Ⅰ 温風 Ⅰ
神話書庫
・炎神アーレフⅰ〜ⅲ←New!
称号 非戦闘員
効果:戦闘系スキル自動習得不可。非戦闘系スキ
ル習得必要経験値減少、獲得経験値上昇
共に生きる者
効果:生活系スキル獲得条件緩和、条件開放1
空で生きる者
効果:スキル 飛行を獲得
炎神アーレフの祝福←New!
効果:スキル 火炎耐性、鼓舞を獲得。生活魔法
に温風を追加』
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