反省してももう遅いんです。
みなさま明けましておめでとうございます。
今年も文章壊滅的になること必死ですが、頑張っていこうと思います。
年末年始も読んでくださりありがとうございます。
これからも「太陽と月」と合わせてよろしくお願いします。
「今更ではありますが、ここまで育てていただきありがとうございました。それとつきましては今回この様にお願いしたく思いましたのは殿下の婚約者としての教育が始まるとお聞きしました。その教育係について詳しくお聞きしたく思いまして」
急にもの思いにふけ始めた夫人に声をかける。
「教育係の件は王妃様とのお話で王子様の希望で、来月から王妃様が直々にされるとのことよ」
「えっ?」
「殿下が王宮で自分と共に学び、妃教育もそのまま王宮で生活しながら学べばいいと。ただ侍女は当家から付き添いを一人付け少しでも不安を解消できる様に配慮をする様にと王家から使者が来たそうよ」
また回帰前とは動きが変わった。
しかもこれに関しては今までと大きく変わっている。
前回の時間では公爵夫人の友人が教師となっていたのに、今回は王家直々?
王宮は第2の敵地と言わんばかりの場所になる。そんな場所で生活しながら勉強するとなればそのストレスは半端ない。それでも多少の偏見の視線や陰口を受けるのはどこでも同じだし、王家からの直接の打診であればどんな形であれ今と同じ様に最低限の衣食住は保証されると言うことだろう。これに関しては今後の方向性が不明確で定まっていない今であればあえて現状承諾しておいて損はないのだと思う。
「でも、私はいくら王家の打診だとしても貴女にはまだ早いと思っています。」
公爵夫人は納得できない。と苦渋の表情で話す。
「過去のことや私達との関係があるとは言え貴女はまだ幼い、せめて後数年はこの家で最低限の教育をした上で王妃様の教育を受けるべきと考えているわ」
「お言葉ですが、その最低限の教育自体、私よりも4歳下のご子息はすでに教育が始まっています。それにもう後2年もすればアカデミーに入学することも可能になります。私はもうすぐ9歳、それでも教育に必要な教師はおらず、アカデミーにも入学していません。先日のお茶会では同じ年代の方々がアカデミーの話をしていました。」
これは嘘も混じっている。あの日、あの場所に私と公爵がいたことで話しのネタとしては我が家のことばかりだ。ついでに女子は殿下のお相手に、男子は側近に何がなんでもお近づきになりたい。その欲を隠さずに殿下や王妃様に群がっていた。
お年頃ってやつですよねぇ。羨ましい。
「本来始まっているはずの教育を今更親の顔をしてやってあげる。と言われても、当たり前です。っていうのと、今更なんですが?という疑念ともういっそ王家に任せ手仕舞えばどうでしょう?としか思わないんですよね。」
吹っ切ったように言ったことへ、夫人は驚いたように目を見開いた。
いや、驚かれてもなぁ。
「ちなみにお聞きしますが、もし、当家に残り教育が始まるとすれば、教師になっていただける方はもう決まっているのでしょうか?」
一応聞いてみる。
「私の古い友人に作法に通じた夫人がい手その方にお願いしようと思っていたのだけど……。旦那様があまり乗り気ではなくてまだお願いには至っていないわ。」
だったら好都合だ。このまま夫人には断念していただこう。
「では、公爵夫人、公爵様に一緒にお願いに行きませんか?この教育関係は少なくとも公爵様を経由して王家にお返事しなくてはいけません。であれば、共にいき、公爵様へもお話した方が良いのではないでしょうか?」
ここでここっちが断念してはいけないのだ。
今更反省しても遅いんです。