スタンド・バイ・ミー
スタンド・バイ・ミー
たき ひでなが
癌を宣告された その日
真夜中、突然、僕は目覚める
辺りは、漆黒の闇の中
意識はあるものの 本当に自分が生きているのか 分からない
そんな中、隣から 安らかな寝息
君の寝息だ!
起こさないよう そっと手を伸ばす
手が 重なると 君の体温が伝わってきて
大事なとき いつも傍にいてくれている君の姿が浮かぶ
そのたびに 僕は一歩進めた
あと何年一緒にいられるだろか
先行きを象徴しているような闇が続く
でも 今は、君が傍に居る
それだけで 僕は歩める