表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/124

39 SDGsと司書の小・中連携について


 こんにちは。

 ようやく学校へ復帰して、十日ほどが経ちました。二本だった松葉杖も一本になり、少しずつ通常運転に戻りつつあります。

 「学校へ行きさえすれば、まあ仕事はできるだろう」と思っていましたが、重い物や腰から下で動かす物など、意外と一人では動かせない物も多くて、先生方はもちろんですが、特に図書委員の子どもたちが大いに作業を手伝ってくれるお陰でどうにかなっております。たいへん助かっております。


 廊下で松葉杖姿の私を見てびっくりして、

「えっ、先生?」

「どうしたんですか」

「大丈夫?」

「いつ治るの?」

「お大事に」

「気を付けて帰ってくださいね」

 などなど、さまざまに優しく声を掛けてくれる生徒さんたちもたくさんいてくれて、まことに励みになっております。


 さてさて。

 実は先日、こちら地域の学校司書管轄部署から学校図書館アドバイザーの先生がご訪問してくださいました。しばらく私が休職していたこともあって、直接顔を見に来てくださったのです。

「研修のときにお会いできるかなと思っていましたが、研修のときは忙しくて、ゆっくりお話しもできないと思ったので」

 とのこと。

 有難いことです。さらに、なんとお見舞いのお菓子まで頂きましたし!

 その中で色々と役に立つアドバイスを頂いたので、今回はそこから少しご紹介したいと思います。

 大まかには2点です。


 まずひとつめ。

 小学校ではすでに今年度、教科書が改訂されて新しくなりましたが、中学校では来年度から新しい教科書に移行する予定です。

 とりわけ今後は学習にSDGsについての内容が大いに盛り込まれることになるそうで、学校図書館としてもSDGsの資料を各種取り揃えて準備しておく必要がありそうです。


 ちなみにSDGsとは、

「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。読み方は「エス・ディー・ジーズ」。

 SDGsは2015年9月の国連サミットで採択されたものです。

 「貧困をなくそう」「質の高い教育をみんなに」「ジェンダー平等を実現しよう」「海の豊かさを守ろう」など15の目標を掲げ、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間でこの目標を達成しようとするもの。

 

 アドバイザーの先生からは、「中学校では来年度から急にSDGs関連の授業も増えるし、先生方から関連資料についてのご相談も増えると思うので、今から本を揃えたり、本のリスト化をしておくといいですよ」とのアドバイスを頂きました。

 幸い、今年度すでにかなりSDGsに関連した本を購入してあるので、うちの学校に関してはしばらくはなんとか大丈夫そうかなというところです。私自身がもう少し勉強する必要はありますけれどもね(苦笑)。


 つぎに、ふたつめ。

 今後、学校図書館として関連が大きそうなのは、国語の教科書で紹介されている図書です。教科書に本文が載せられている作品以外に、並行読書など、お勧め本として紹介されている作品については、学校図書館になるべく揃えておく必要があります。

 すでに教科書のおおまかな内容については各出版社のホームページに載せられていますし、紹介される予定の図書のタイトルもリスト化され、アップされています。今のうちに足りないものを購入しておいたり、来年度の購入リストに加えておくなどしておくことができます。


 また、小学校の新版教科書の内容を見ると、そこにはすでに中学校にある本もかなり紹介されていることがわかります。私が見たところですと、何年か前に中学校の課題図書に選ばれた本も含まれており、貸し出しや譲渡などの協力ができそうなものがかなりありました。

 近隣の学校が蔵書ネットワークでつながっていない状態の地域ですと、なかなか他校の蔵書状況がわかりません。特に小学校の司書さんは、中学校の蔵書にはお詳しくないことが多いようです。

 課題図書というのは、その年だけ突出して生徒たちが借りたがる本です。司書としても集中的に紹介するわけなので、借りたくなるのは当然です。そのため副本をたくさん購入する学校が多いのですが、その年が終わるとすぐに需要は落ち込み、余分になった本は廃棄処分にしてしまう学校も多いとのこと。


「ですが、それではせっかくの本がただのゴミになってしまうだけです。できれば近隣の小学校の司書さんたちに中学校の司書さんたちからお声掛けして、それらの本を寄贈したり、貸し出したりできるとよいですね」


 との、アドバイザーの先生からのご提案でした。

 「なるほど~!」と思いました。おっしゃる通りだなと。

 ということで、早速教科書のホームページへ行って紹介図書のリストをプリントアウトし、自館の蔵書と照らし合わせて今後の購入予定を立てるとともに、小学校のリストとも突き合わせてチェックしました。

 小学校教科書の紹介図書リストに上がっているものについては、今後リスト化して近隣の小学校の司書さんたちへメールし「うちの蔵書にもこれがあります。お借りになりたいときにはお声掛け下さい」等々、お伝えするつもりです。


 基本的にはアドバイザーの先生からのアドバイスでしたが、情報共有しておきます。

 なにかのご参考になりましたら幸いです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ