四個目のボール|レッツダンス
午後七時。
第七区画の郊外にあるクラブハウスにH&KMP7A1を武装したCSATが到着する。
CSATの隊員達は一斉にクラブハウスに突入し、銃を乱射する。中にいた大勢の若者達は銃を手に取り応戦する。次々と飛び交う銃弾に一人、また一人と若者が倒れていく。
「いいか! 一人残らず殺せ! 刑法六百七条だ!」
あるものはそう叫び、H&KMP7A1のトリガーを引き続ける。
「隊長! 犯罪者をブチ殺すのは楽しいですね!」
あるものは隊長に対し歓喜の言葉を叫ぶ。
十分後。ブルーガの携帯が鳴り出した。ブルーガは受話ボタンを押して出る。その数秒後「なにぃ! CSATが暴れだしただと!」ブルーガが叫んだ。
『ええ、突如CSAT隊員全員が装甲車両五台全てを無許可で乗り回して……ちょっと待ってください。分かった。警視総監、CSATは第七区画郊外のクラブハウスへ向かったとのことです』
「分かった。陸軍特殊部隊”エンティット”にも連絡を入れておいてくれ」
『分かりました』
ブルーガは電話を切り、ボニーに話す。
「すまない、急遽郊外のクラブハウスへ向かうことになった」
「ああ、近くで聞いていたから分かってるよ。そこまで乗っけるぜ」
ブルーガは「すまない」と一言ボニーに言って、二人は車庫へ向かう。
二分後、第七分署、車庫。
「おいクリストファー! 車を用意しろ!」
「すでに完了してますぜ!」
クリストファーはボニーの言葉に対し力強く叫び返す。
「よっしゃ! ブルーガ乗り込め!」
「ああ!」
二人はパトカーに乗り込み、シートベルトを締める。
「ボニーのオヤジ! 俺を忘れないでください!」
そのときケヴィンがパトカーの後部座席に乗り込む。
「わりぃわりぃ、急にな。じゃあ飛ばすぜ!」
ボニーはアクセルを強く踏む。タイヤがうなりを上げながら回り始め、パトカーは勢いよく車庫から飛び出す。その時無線に通信が入る。
『こちら第七分署通信班、現在CSATはクラブハウスから一歩も移動してません』
通信班の言葉に対しボニーはシーバーを持って答える。
「こちらボニー、了解した。これよりブルーガと共に悪ガキのおしおきに行って来る」
シーバーをおき、さらにアクセルを強く踏み込む。
一時間後。
クラブハウス。
三人が乗っている車がクラブハウスの前に止まる。
「着いたぞ」
ボニーが降りて開口一番に話し始める。
「ああ、クラブハウスから奇妙な感じがするな」
続けてブルーガが口を開く。
「え? 一体どういうことですか?」
ケヴィンはただ一人、二人の話してる内容について理解できないでいた。
「クラブハウスから奇妙な魔力が出ている。意思の弱い人間なら確実にこの魔力に取り込まれる」
「それだけじゃねえ、この魔力は今までの現場でかすかに感じた違和感と同じ奴だ。これは重要なヒントかもしれないぜ」
ボニーとブルーガはそれぞれ手にしている銃を準備する。
ボニーはいつもの通りデザートイーグル50AEを、対するブルーガはグロック18Cを。
「ケヴィン、今回ばかりは貴様は後方で待機しておけ。いざと言うときは”エンティット”の”ベルス軍曹”に言っておけ。”ボブコンビ救援要請”とな」
ケヴィンにそう言い残してボニーとブルーガはたった二人だけでクラブハウスの中に入る。
「ひでえな」
「ああ、まるで”ドーンスティンガー”を彷彿させるような光景だな」
二人の目の前に飛び込んだのは無数の若者の死体。
「ブルーガ、お前のサーチアイは?」
「ああ、奥に五十名の悪ガキがいる」
それを聞いて二人はニヤリと含み笑いをする。
「よろこべ、久しぶりの命がけの”現場検証”だ」
ブルーガが言い。
「ああ、どうやらこの奇妙な魔力のせいでアンデッドが在庫処分セール実施中みたいだ」
ボニーが言う。
そして若者の死体が次々と起き上がる。
「レッツ」
ボニーが言い。
「ダンス」
ブルーガが言う。
ケヴィンは突如響き渡る銃声を聞いて素早くシーバーを手に取り叫ぶ。
「コール”エンティット”、ターゲット”サージベルス”、メッセージ”ボブコンビ救援要請”コールアウト」
【あとがき|ヘタクソケース】
もうわけがわからない。
話が分からない。
作者は俺なのに話が生き物のようにウヨウヨと。
もう続きが分からない。
第五話、どうなるんだ?