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恋の七転八倒

作者: 遥(はるか)奏汰(かなた)
掲載日:2026/09/05

夜明け前の静けさのなか、スマートフォンの画面灯に揺れる恋心を描いた小さな詩です。

振り回され、傷つき、不器用になっても、どうしても止められない「好き」という一途な想いを込めました

夜明けの部屋で

スマホの画面ばかりを見つめている

一言の返信に天へ上り

理由のない沈黙にどん底へ落ちる

好きという気持ちは

形を変えた小さな嵐だ

転んでは立ち上がり

傷ついてはまた手を伸ばす

カッコ悪い自分ばかりが増えていくのに

あきらめる方法だけが分からない

恋の長さに擦り減りながら

今日もあなたに向かって

倒れては、起き上がる


画面が暗転し、自分だけの顔が映り込む。

ため息ひとつで消えそうな灯りの下、

画面を伏せて、一度だけ深呼吸をした。

通知音のない世界はあまりに静かで、

胸の奥で渦巻く嵐の音だけが響いている。

こんなにも自分を振り回す感情なんて、

本当は捨ててしまえたら楽なのに。

それでも、指先は勝手に画面を探してしまう。

もう傷つきたくないと心は叫ぶのに、

身体はまだ、かすかな奇跡を信じている。

カーテンの隙間から朝日が差し込み、

部屋の冷えた空気をゆっくりと溶かしていく。

小さく息を吐き、もう一度スマホを握りしめた。

格好悪くてもいい、惨めでも構わない。

私は今日も、あなたという嵐の中で生きていく。


この詩は、スマートフォンの画面越しに翻弄される恋心の不器用さと、どれほど傷ついても諦めきれない執着を描いた作品です。

返信ひとつで感情が乱高下する日常や、格好悪い自分を晒しながらも想い続ける健気さは、誰しもが一度は経験する恋の痛みを象徴しています。恋を「小さな嵐」と表現したように、荒れ狂う感情に振り回されながらも前を向く姿を通して、不器用だからこそ愛おしい人間の情熱を表現しました。

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