恋の七転八倒
夜明け前の静けさのなか、スマートフォンの画面灯に揺れる恋心を描いた小さな詩です。
振り回され、傷つき、不器用になっても、どうしても止められない「好き」という一途な想いを込めました
夜明けの部屋で
スマホの画面ばかりを見つめている
一言の返信に天へ上り
理由のない沈黙にどん底へ落ちる
好きという気持ちは
形を変えた小さな嵐だ
転んでは立ち上がり
傷ついてはまた手を伸ばす
カッコ悪い自分ばかりが増えていくのに
あきらめる方法だけが分からない
恋の長さに擦り減りながら
今日もあなたに向かって
倒れては、起き上がる
画面が暗転し、自分だけの顔が映り込む。
ため息ひとつで消えそうな灯りの下、
画面を伏せて、一度だけ深呼吸をした。
通知音のない世界はあまりに静かで、
胸の奥で渦巻く嵐の音だけが響いている。
こんなにも自分を振り回す感情なんて、
本当は捨ててしまえたら楽なのに。
それでも、指先は勝手に画面を探してしまう。
もう傷つきたくないと心は叫ぶのに、
身体はまだ、かすかな奇跡を信じている。
カーテンの隙間から朝日が差し込み、
部屋の冷えた空気をゆっくりと溶かしていく。
小さく息を吐き、もう一度スマホを握りしめた。
格好悪くてもいい、惨めでも構わない。
私は今日も、あなたという嵐の中で生きていく。
この詩は、スマートフォンの画面越しに翻弄される恋心の不器用さと、どれほど傷ついても諦めきれない執着を描いた作品です。
返信ひとつで感情が乱高下する日常や、格好悪い自分を晒しながらも想い続ける健気さは、誰しもが一度は経験する恋の痛みを象徴しています。恋を「小さな嵐」と表現したように、荒れ狂う感情に振り回されながらも前を向く姿を通して、不器用だからこそ愛おしい人間の情熱を表現しました。




