29.ギルド名確定
「それじゃあこれでめでたく、パーティーは再結成って事で、キリリン、ギルド名、考えてくれたかい?」
「おいモモ、俺は決闘して気絶して考えられなかったから、お前、考えてくれたよな!」
「え、ええ、一応考えときましたけど、『スーパーキリヲブラザーズ』とかどうでしょう、ちゃんとズも付いてるし、強そうな名前です!!」
「いや出オチじゃねーか!!、やだよそんなの、そこは著作権に厳しいんだよ!!、もっと配慮した名前にしろ!!」
「じゃあ『殺戮の黒羽』はどう、かな、オレは最高にかっこいいと思う、けど…」
「いや、ちょっとかっこいいけど最高に痛いから、やだよ、俺、ギルマス会議の時に
「さつりく?、の、くろはねさんかな?」
「いえ、さつりくのくろはねと書いて『殺戮の黒羽』と読みます」
ってやり取りするの、もっとシンプルでかっこいい名前にしろ!!」
「ボクは『白麗黒霧』っていうのを考えたんだけどどうかな?、メンバーの名前から1文字取ってて、すごくオシャレでしょ」
「いや、そういうのは仲間が脱落した時に切なくなるからデスゲームではフラグになるし危険なんだよ!!、しかもモモの白は本名から取っててリテラシー的に危険だし結局お前が『白麗』って使いたいだけじゃねーか!!」
「むぅ、そこまでダメ出しするなら、もうキリリンが自分で、考えたらいいじゃないか、ボクはいいと思うけどな、『白麗黒霧』」
「オレも、『殺戮の黒羽』が強くてかっこよくてピッタリだと思う…」
「だったらキリヲさんが、『スーパーキリヲブラザーズ』よりも『殺戮の黒羽』よりも『白麗黒霧』よりもピッタリな名前考えればいいじゃないですか、そこまでダメ出しするなら当然代案くらい出せますよね」
「そうだな・・・」
スーパーキリヲブラザーズ、・・・俺にとって兄弟とは、アリサ。
殺戮の黒羽、・・・キリングと言えば、キリリンで俺。
白麗黒霧、・・・飛翔白麗を受けたのは、ユダ。
ユダ、裏切り、キリリンとアリサ・・・。
「そうだな・・・、裏切りの少女、judas kissからもじって裏切りの兄妹、『judas kililins』とかどうだ?」
全員の案を取り込んだ中々いいネーミングだと我ながら思うが。
「・・・は?、全然意味通じないんですけど、キリヲさんちゃんと義務教育卒業してるんですか?」
「意味わかんなくて草」
「語呂悪い癖に名前も長くない?、それならいっそ『キリリンズ』の方がマシなレベルでひどいよ」
「うっせぇ、この絶妙に身内だけが分かるネタ感がいいんだろうが!!、ああもう面倒くさいからKILLING MEをもじって『霧輪組』でいいや、分かりやすいしこれでいいだろ!!」
「・・・え?、KILLING MEって何ですか・・・?、いや、確かに前の奴に比べればほのかにマシな感じですけど…」
「まぁ、前のやつに比べれば・・・」
「全くしっくりこないけど、ま、名前なんてただの記号だしね、KILLING ME、死ぬほどヤバいっていう有名なスラングだね、ギルドに自分の名前入れた以上は、責任もって最後までボクらの面倒見なよ」
やけくそ感満載のギルド名だったが、モモ以外にはすんなりと受け入れられた。
こうして、俺たちのギルド名は『霧輪組』に決まったのであった。
・・・。
いや、これなら『キリリンズ』の方がマシか?、でも『霧輪組』の方がオシャレだし、強そうだしイケてるよな・・・?。
・・・いや、それにしても自分の名前入れた以上はもう離脱なんて出来ない訳だし、早まったかもしれん。
・・・この先の展開には不安しか無いが、・・・だが俺は今、俺の進むべき道がはっきりと見えている。
だからそれがやり直しの効かないデスゲームの綱渡りだとしても、もう過去を振り返ろうとは思わないし、絶望も無かった。
この先のハッピーエンドに向かう俺の快進撃を、どうか刮目して見守って欲しい。




