表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/7

ちょっとは事情を理解してよね

キシュタン王国の門がいつも光り輝いているのは、私が魔法を掛けてるお陰。


太陽が出るか出ないかの朝早くに教会を出発して、東西南北あちこちにある門へ行く。


身体強化魔法で足を強化し、ひたすら駆けてもう大変。


昔は馬に乗って門まで行けたのに、お偉いさんが『金が掛かり過ぎる!』と大反対しちゃったの。


そのせいで、毎日の時間の大半は石畳を駆ける事に使われるのよ。


ようやく門に辿り着いたら、門に向かって聖なる光を掛け保護するの。


普通の魔物なら門を閉じれば王国に入ってこれないけど、賢い魔物なら上手にすり抜けられるでしょ?


だから私の聖なる力で入らない様にしてたの。


そんな私は今、怠惰の罪で裁判に掛けられてるけどね。


最悪な事に、私の裁判に味方はいなかった。そもそも裁判に掛けられた理由は、同じ教会の人に訴えられたから。


『あんな役立たずの聖女より、私に王国の保護を任せるべきです!』


見た目は立派な裁判所の中で、同じ教会の彼女はそう言っちゃってる。


でも、そんな事を言っていいのかしら?彼女の聖なる力なんて、聖水で誤魔化しただけじゃない。


裁判所の人はまんまと信じているけど、そんな誤魔化した力で門を守れるわけ無いでしょ。


おまけに、『それに彼女は門を護ると言いながら、魔物の侵入を許しています!』なんて言ってるし。


確かに、少しぐらいは魔物も侵入させてるわよ。吸血鬼とか人狼とかね。


だけど吸血鬼は人の血を吸わなきゃ生きていけないし、人狼なんて変身しなきゃただの人間。


人の姿のままなら、国の外にある森で生きていけないし可哀想でしょ?


そういう説明も国の偉い人にした筈なのに、結局は無視されちゃってるし。


何度も何度も説明したのよ。魔物は確かに危険だけど、完全に排除すれば逆に反撃されるわよとか。


無視され過ぎたから、最近は面倒になって説明してないけどね。


まぁ、それが原因で今になって私は裁判されちゃってるけど。


私は彼女の言う事に反論しない。だって、無駄でしょ?結果の見えてる裁判だし。


皆、私を怠惰の罪で断罪する事に賛成しちゃってるもの。同僚の聖女、国の偉い人、判決を下す人。


そして出された判決は、『国を保護する役割を怠け、魔物を侵入させた罪により死刑!』だって。


私の力なら、一匹も入れさす事なく守護が出来る。だから私は怠けているとの事。


それを断罪する為に、私は民の前で公開処刑されちゃう。だけど、その事は怖くなかった。


何故なら私を理解してくれる人がいるから。魔王という人が。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ