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こちら次元間 チャンネルわん・にゃん放送局 報道特集 あの世界の秘密 第11回放送 放送再延長分

「10時になりました。こんばんは。

10時のスポーツニュースの時間ですが、今日も報道特集の第11回目放送が延長したにもかかわらず終わりませんでしたので、放送時間をさらに、さらに延長してお送り致します。

キャスターは引き続き代理の狛犬です。


それでは、続きを始めさせていただきます。

現地のNさん。聞こえますかわん。」


「はい聞こえていますよ。越後屋さんと離れて何か肩が軽くなったような気がします。

それでは引き続き、慰労の芋煮会の様子を報告いたします。


おや、ここにいらっしゃるのは、確か職校の課題を終えるために同行する部隊を探していらしたチームメンバーですよね。にゃ」


「そうだぞ、あの時は世話になったな。」

「たしか、リンカさんでしたよね。無事に課題は終わったんですか。にゃ」


「おかげ様で、あの後に死神さんが新たな軍の部隊を作ってくれまして、そこに同行させていただきました。

そして、最難関の課題を無事に終えることができました。


それで見習い魔法術士1級に昇格し、一昨日まで卒業試験でした。

すべての結果は明後日判明し、合格するといよいよ職校の卒業資格を得ます。」


「リンカさん、こんなことを聞くのは不吉かもしれませんが、卒試がうまくいかなかったらという場合はどうなりますかにゃ。」


「聖戦士の入学試験と違って、追試がありますので。それに落ちたら留年ですね。

私たちは良い部隊メンバーに恵まれましたので、十分な卒試対策を取ることができました。

多分大丈夫だと思っています。」


「職校を卒業した後はどうされるのですか。にゃ」


「卒試の結果はすべて、年内にわかります。それで卒業が決まるといよいよ進路、就職先を探します。

ほとんどの卒業生は軍に入ることになります。

その所属先を探すのがまた大変なんですけど。」


「まずは成績の上位のチームから決まっていくから、成績の悪いチームほど卒業ぎりぎりまで所属先が決まんねぇで焦るようだぜ。」


「失礼ですが、皆さんは成績の感触はいかがでしょうか。にゃ」

「俺のチームとあそこでダダ飯を爆食いしている越後屋さんの生徒会役員チームは所属先が決まってんだよ。もう、先方の了解ももらっているし。

でも、成績についても自信はあるぜ、生徒会役員チームには負けるけどよ。」


「差し支えなければ、所属をお聞きしても良いでしょうか。

軍の機密であればこれ以上はお聞きしませんが。にゃ」


「部隊名は言えねぇが、あんたらも知っている方が中隊長のとこだよ。生徒会役員チームも同じさ。」


「私たちが知っている部隊・・・・・、白黒熊さんの部隊ですか。」

「・・・・・・違う。あんなぬるいところじゃない・・・・・・」

「確かに見方によっては今人類で一番血なまぐさい部隊だな。」


「血なまぐさい・・・・、まさか死神さんの部隊。にゃ、ぶるぶる」


「そうだよ。死神さんのとこだ。

でもな、死神さん以上にヤバいのばっかりだからな。あそこは。」


「確かにね。半日で魔族師団を、それも3個師団を3人で壊滅、そんなぬるくないわね、一人残らずとある川を強制的に渡らせたし。

そのうち一つには魔族の最高戦力の12魔将がいたというし。


私たちやって行けるかしら。」


「・・・・・・課題の恩は最低でも返さなきゃ。・・・・・・」


「ああ、確かにな。彼らが演習のため最前線に行くときに誘ってくれなかったら、俺たちは卒試さえ受けられなかった。

その恩を全然返せていねぇな。」


「タイさんとカメさんは彼らと同じ小隊なんで、なんらかの形で今も恩をかえせているけど。俺たちは全然だ。

まだ、戦闘時について行けるレベルじゃねぇし。」


「・・・・・焦らないで行こ。・・・・・・」


「リンダ、そうだわ。焦らないで行きましょ。

焦って逆に足を引っ張ったら、それこそ恩知らずだわ。

私たちができることを一つ一つ形にして、恩を返していきましょう。」


「まずはとりあえず、この芋煮の味を覚えて帰るぜ。


シュウは食いしん坊だから俺たちだけこんなおいしいものを食べていたと知ったら、食わせろとエリナとタイさんに泣きつきそうだからな。

味と作り方を覚えて、二人に伝えなきゃな。」


「・・・・・お願いだから、リンダは手を出さないで。味見に徹して・・・・」


「・・・・・・・・・、この頃、シュリが冷たい。」


「私もシュリに同意見だわ。

リンダ、あなた戦力になる努力も大事だけど、将来のために料理も多少はできるようにならないと。そうしないと、・・・・」


「どうなるんだ。」


「聞きたい?」


「聞くのは怖いが、ここで聞いとかないと将来がとんでもないことになるような予感がするぜ。」


「じゃ言うわよ。猫耳さんも聞きたい? 」


「差支えがなければ。にゃ」


「それじゃ言うわよ。このままだと駄女神さんの後継者、いえ、ライバルになっちゃう。」


「げっ」


「・・・・・リンダ、駄女神2世と呼ばれているの知ってる? ・・・・」


「嘘だろ、俺はかの方に比べるとすべての面で力不足だから、少しは女の子としてみてもらっているんじゃないかと、思わないでもなかったんだが。」


「料理の修行の大切さをわかってもらえたかな、リンダ。」


「おっ、おおっ。

それでだ、とりあえず何をしたらいいんだ。」


「まずは、そうねぇ、向こうで料理番をしている龍さんとビオラさんにちょっとだけ料理の手ほどきをしてもらったらどうかしら。」


「・・・・・龍さんの芋煮の火加減完璧。リンダはその半分でいいからうまくなって・・・・・」


「行くのはいいけどよう、あの二人の邪魔じゃねぇか。

入れこめないような気がするんだが。」


「・・・・・リンカはダメだけど、リンダはいける・・・・・」


「「どうして? 」」


「・・・・・・ビオラさんが警戒する要因がない・・・・・・」


「「えっ。」」


「・・・・・リンカはその牛胸が凶器・・・・・・、リンダは・・・・・」


「俺の武器は何だ、どうしてだまっちまったんだよう、シュリ。」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふっ・・・・・」


「そのため息はやめろよ。マジで頼むから。

友達なんだから何か俺の女としての武器をさがしてくれ、たのむよ。」


「「・・・・・・・・・・・・・・・・・ふっ・・・・・・・・・」」


「今度は二人してため息攻撃か。ため息しか出ないのか。」


「私はリンダさんの魅力はその元気の良さだと思います。にゃ」


「そうだよな、俺はいつも元気だ。これが俺の良さだ、猫耳、良くわかってんじゃねぇか。」


「・・・・・・・現実逃避させるの良くない・・・・・・」


「止めを刺しに来たな。さてはてめぇは悪魔の刺客だろう。」


「・・・・・・・悪魔に会ってみたい・・・・・・・・・」

「会ってどうするんですかにゃ。」

「・・・・・・・耳モフモフ、尻尾もモフモフ・・・・・・・・・・・」


「シュリ、それってにゃんこの間違いじゃ。」

「・・・・・・・猫型悪魔希望・・・・・・」

「「「我がまますぎ。」」にゃ」



「ええっと、スタジオの狛犬です。

シュリさんの怖い希望が出てきたところで、放送の終了時間が来てしまいました。わん」


テロップ by Pプロデューサー :

放送時間が終了しましたが、リンダさんの花嫁修業の話が気になりますので、もう一回だけ放送時間を延長して、このまま特報をお送りいたします。


活動報告に次回のタイトルと次回のお話のちょっとずれた紹介を記載しています。

お話に興味がある方はお読みくださいね。


10/5より、「死神さんが死を迎えるとき」という別伝を公開しています。


この物語は「聖戦士のため息 トラブルだらけですが今日も人類が生きてく領域を広げます」の別伝になります。

死神さんと旧ランク8位が結婚式のために故郷に帰ったときの物語です。

時間的には本編と同じ時の流れになっていますので、別伝としてお伝えすることにしました。


シュウが風の大精霊と会合した後の本編の進行に大きく影響してくる別伝ですので、本編ともどもよろしくお願い致します。


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