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13話目 作戦会議とお手伝いの依頼

それでは改めて始めるぞ。


議題はクレトさんにどこまで話すかだ。

いずれにせよ何らかの協力はしてもらわないと前に進めないと思う。


俺はこの国の一番の物知りを紹介してもらいたいと思う。

その人にだけに風の大精霊の居場所を聞いてみたいのだが。


「あっ、そう言うことか。


ごめん、おれ、親のいる場所わかるよ。あっちの方角だ。

ここに転移したきたときに感じてた。

向こうも俺とメイドのことを認識したみてぇだぞ。

さすが風の大精霊だな。」


この駄リング、それを早く言え。これまでの内緒の話が全て無駄じゃねぇか。


「だって、聞かれなかったしな。

だいたい俺は昼寝してたぞ。俺は悪くない。

責めるなら起きていたメイドで頼むぜ。」


「私も聞かれなかったので答えませんでした。

ここに来る前にノーム様にも言われているはずです。

情報は自分で手繰り寄せろと。」


わかったよ。双子の指輪の親がここにいることを忘れていたよ。

改めて聞くが、風の大精霊の居場所はわかっているが、話はできそうか。


「話までは無理だな。風の神殿に行かねぇと。」


そうすると自力で旅をするか、クレトさんに風の神殿を知っていそうな人を紹介してもらうかだな。


"はい、は~い。

私はクレト村長にこの国で一番物知りで、信用のある人を紹介してもらって、その人に風の神殿の場所を教えて案内してもらえばいいと思うの。"


そうするとだ、雷ちゃん、両親のいる風の神殿の方向がわかると言っていたが、具体的な位置とかここからの距離とかはわかるか。


「そこまではわかんねぇな。」


"自分が生まれた場所なんじゃないの。おばちゃんさんみたいに生まれた場所がわかんないんですか。"


「その辺の記憶が欠落しておりますわ。

別の次元にある人類の世界におりましたので、風の神殿と長く隔絶されていたためか記憶の混乱を引き起こしているのかもしれませんね。」


話をまとめると、

風の神殿の場所はそれがある方向しかわからない。

あっ、待てよ。

そうかそうすれば場所がわかるか。


"シュウ、どうしたの。何がわかったの。"


風の神殿の場所の特定の仕方さ。


"お兄ちゃん、どうするの。"


まずはクレトさんにエルフ領の地図をもらう。

そして、風の神殿のある方向をメイドさんに聞いて書きこけむ。


"フムフム。"


そして、その方向と直角の方向に何日か移動する。


"ポムポム"


また、雷ちゃんに風の神殿の方向を聞いて移動した場所から神殿の方向を地図に書き込む。


"ロムロム"


その二つの線が交わった場所付近に風の神殿があるはずだ。


"おおおっ、さすが私の旦那様。

そんな方法があったなんて。天才じゃないの。

ご褒美に熱い抱擁とキッスをしてあげます。"


「それって、エリナへのご褒美じゃな。」

"ちかうもん。シュウへのご褒美だもん。"


さらに移動をして、もう一本同じように線を引きけばさらに精度が上がるはずだ。

まずは線を2本にして、その交点の場所に何もなさそうだったら、もう一度移動することも考えないとだな。


今回は1週間で帰る予定だからここから3日移動して、風の神殿の候補場所を特定してから、一旦、第1083基地に帰るとしようか。

帰って一度チンチクリンズにも報告と次の助言も欲しいところだし。


「確かにホウレンソウは社会人の基本じゃな。」

"""家出して何百年も放浪していたおばちゃんがそれを言うな。"""


では、これからの計画をまとめると。


クレトさんにここで行ってみたい場所があるからまずは地図が欲しいという。

そして、風の神殿のある方向をかき込んで、その線と直角の方向に3日間進む。

その案内人もつけてもらおう。


そして、戻ってきて。一度、第1083基地に帰る。

土の神殿に行って、チンチクリンズに今後のことを相談する。

準備を整えて、また戻ってくる。


「戻って、水の神殿に行かないところが妾のことを大事にしている証拠じゃな。

今晩ご褒美に妾を抱きしめて寝ても苦しゅうないぞ。

寝やすいように冷やしてやろうかのう。」


エリナが般若になっているので、それ以上煽らないように。

別に水の神殿でもいいんだ。

ケーキを食べたいから土の神殿にしているだけだからな。


「シュウ様、それは是非に土の神殿にすべきじゃな。

是非是非。

かび臭い所はみんないやじゃろ。なっ、なっ。」


「それをアクア様に行っても良いか?」

「うるさいぞ、かび臭い指輪よ。

水の神殿なんか行ったらますますかび臭くなるのじゃぞ。」


まぁ、みんなこんな感じの計画でいいか。

""「「「異議な~し。」」」""


「それではクレトさんに話をしてこよう。」


俺たちは社に近づき、熱心に掃除を続けているクレトさんに話しかけた。


「クレトさん、お待たせしました。話を聞いてもらってもいいですか。」

「わかりました。話せる範囲で構いませんのでお手伝いできることがあれば何でも言ってください。」


「それでは、俺たちのここに来た目的ですが、ある場所を探し出してそこを訪ねることにあります。」

「ある場所ですか。そこのことはどうやってお知りになったのですか。」


「人類側に残る古文書です。

理由は言えませんが訪ねてみたいと思います。」


「わかりました、理由は聞かないことにします。

場所はわかりますか。」

「これも詳細は言えないことですが、ここからその場所の方向だけはある魔法によりわかります。」


「方向だけですか。そこに向かって歩いて行くということですかな。」


「それもアリですが、もう少し場所を特定したいと思います。


そこで、このエルフ領域の大まかな地図、大まかと言っても今どこにいるか明確にわかる程度の精度は必要ですが。


いただいた地図に行きたい方向をかき込みます。

そして、その方向とは直角の方向に3日間移動したいと思います。

その移動の案内もお願いできないでしょうか。」


「と言うことは、移動先でも目的の地の方向をかき込み、ここで引いた線と交わったところがその地を示しているということですかな。」


「さすが村長さん。その通りです。


今回我々の冒険は長くて1週間と決めてきました。

一旦、元の場所に戻る必要があります。


今回は目的の地の大まかな場所を特定して、次にここに来るときはその地を訪問する用意をしてきたいと思います。」


「今回、私たちが案内役として同行するということはその特定した場所を知ることになるかもしれません。それはかまわないのですか。」


「一応知られてしまうことを前提にしてお話しますと、ここから3日間の移動で案内人の人柄や信用度を確かめたいと思います。


信用できると判断した場合は、今回特定した場所への移動についてご相談したいと思います。」


「信用できないと判断した場合はどうなりますか。」

「方向の線をずらして、嘘の場所を示します。」


「そうするといずれにせよ、我々は教えてもらったその場所が本当かどうかはわからず仕舞いと言うことですね。

本当であるとの前提であなた方のお手伝いをするしかないということですな。」

「まぁ、そうなりますね。」


「わかりました。我々にそれを拒む理由はありませんからな。


そうするとまずは地図ですね。

村に行って、そのような地図を探してみましょう。

ある程度の精度が必要か。

目的に合った地図があればいいのですが。


とりあえずまだ村からの迎えは来ていませんが、急いで村に帰りましょう。」


「「「よろしくお願いします。」」」


活動報告に次回のタイトルと次回のお話のちょっとずれた紹介を記載しています。

お話に興味がある方はお読みくださいね。


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