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8話目 君は耐えられるか、俺は無理だ

「ちょっと待てこら、シュウ。


私も忠実なエルフ男神官が激しく欲しいんですけど。

荒縄で縛っても忠実な神官にはならないと思いますが、何とかしてくださる。」


「もちろん、そのような希望が出されると思い、あるアイテムをお持ちしました。これであればあっという間に忠実なエルフ男神官が出来上がると思います。」


「鞭ですか? 」


「女神様、何で特殊趣味を持ち出しているのですか。

個人的な趣味は忠実な神官となってから、勝手に存分に発揮させてください。


そんな野蛮なことをしても今のご時世に忠実な神官となるものなどおりません。

こちらを使用します。」


「この琥珀色のねっとりとした液体がその噂のアイテムですか。」

「それだぁ、俺の求めいたものは。」


「熊師匠騒がないでください。」

「それをなめるために俺はわざわざ、こんなシケたところに来たんだぞ。

あと、その酒はどこだぁ。」


「まぁ、これはこのように熊師匠がこよなく愛する液状のはちみつです。」

「これが忠実な神官にするアイテムですか。ただのはちみつだわ。」


「ちっ、ちっ、ちっ。女神さん、わかっていませんね。

私は知っていますよ。熊さんがどれだけはちみつを愛しているか。

なにせ、一応は俺の師匠ですからね。


できればここから第1083基地に戻ったら、ヒトゾクノシショウニヘンコウオネ。」


「このはちみつでどうするの。」

「荒縄でとらえたエルフ男の顔に塗ります。そして、熊師匠を目隠しします。」


「???????」


「後はほっときます。

そうして、1分後には忠実なエルフ男神官が出来上がっているはずです。」


「えぇぇぇぇっ、お兄ちゃん、嘘でしょう。

はちみつを顔に塗って、熊さんに目隠しをしてほっとくだけ。

それだけで・・・・・。


あ~っ、あぁぁぁぁぁっ、ぎゃあぁぁぁぁぁぁっ、私は無理。絶対無理。


もう一生お兄ちゃんの小間使いでいいで、いえ小間使いにして下さい。

だから、はちみつを塗るのだけはご勘弁をぉぉぉぉぉぉぉぉ。」


「急にどうしたのソニア様。何かこの世のものでないものを見たように怯えて。


たかが、はちみつを顔に塗って、熊さんに目隠しをしてほっとくだけ。それだけで・・・・・。

あ~っ、あぁぁぁぁぁっ、ぎゃあぁぁぁぁぁぁっ、私も無理。絶対無理。


もうシュウ信徒の一生愛人でいい、奥さんにしてなんて一生言わないわ。

はちみつを塗られるぐらいなら愛人の方がましよ。」


「ちょっと、そこの似非女神、勝手に人の旦那の愛人枠に収まんないでよ。


まったく、たかが、はちみつを顔に塗って、熊さんに目隠しをしてほっとくだけ。それだけで・・・・・、それでどうなるの?


わかったわ。

はちみつパックでお肌がガサガサになり、またお見合いで即決お断りされるということ?

それで、シュウの愛人や小間使い枠に収まろうとしているわけね。


んっ、ソニアちゃんはまだお見合い早いと思うわ。

許嫁が欲しいのかしら。」


「「「やっぱ、天然平目ちゃんだったぁ~っ。」」」


「しょうがない、ここは夫である俺が詳しく解説してあげよう。

心してよ~く聞くのだぞ。」


「あっ、やっぱいいわ、聞きたくなくなってきたわ。

そのおばちゃんさんフレーズが出たときはろくなことがないから。

もう、いいわよ言わなくても。」


「いや、ぜったい聞いておくべきだよ、エリナ。


エルフ女の夕飯提供ありがたくてポロリ涙で忠実なメイド作戦が失敗したときの万が一のために。

そんなことは絶対あっては欲しくないが、エルフ女のためにマジで心配していますが夕飯ほろりがダメなら仕方ねぇこれでも食らいやがれ作戦に使うんだから。


是非エリナにもエルフ男はちみつ懐柔作戦を聞いておいてほしい。」


「シュウがそこまで言うなら聞いても良いわよ。」


「それじゃ、ほんとは口が腐りそうだから言いたくないんだけど、覚悟して聞くように。耳が腐るかも知れないから。」

「えぇぇぇぇ、やっぱ聞かなくていいわ。」


「もう遅い。一人だけ知らないなんて。

約束したろ、お互いに隠し事はしないって。

だからエリナにも聞いてほしい。一緒に口と耳を腐らせよう。」


「そんな、作戦内容を聞く前からゾンビになりそうだわ。」


「では、荒縄の網でエルフ男を捕まえて、そのまま荒縄で縛って動けなくするところまではいいよね。

あっ、女神さまとソニアも耳をふさがないで、きちんと耳を腐らせるように。」


「「もう、やめてぇ~。ただでさえさっき想像して心が腐ったんだから。」」


「動けないエルフ男の顔にこのはちみつをたっぷり塗ります。

同時に熊さんに目隠しをします。


そして、目隠しされた熊さんは本能に誘われるままはちみつの臭いのするところに行きます。

大好きな、はちみつです。

当然ぺろーり、ぺろぺろなめ始めます。」


「「ぎゃあぁぁぁぁぁぁっ、もいいわ。それ以上言わないでぇ~っ。

エリナまだわかんないの。」」


「????」


「「はちみつがなくなるまで、熊と言うかおっさんに顔をなめまくられる・・・・。

ちょっと気絶していい? もう、聞くに耐えられないんだけど。」」


「熊と言うかおっさんに顔をなめられ続ける・・・・・・」


バタッ、

卒倒したか。

漸く事の重大性が分かったようだなエリナ君。


「お兄ちゃん、まずいわよ。かなりまずいわよ。


夕飯ほろり作戦が効かなかったエルフ女さんのほっぺやおでこがオヤジ熊にぺろぺろ・・・・・・・、


ぎゃぁぁぁぁぁぁ。


私だったらすぐメイド、一番下っ端のメイドの腰巾着でもいいから、即決でなるよ。」


「ちょっ待って、一概にそうとも言えないわよ。」

「えっ、どういうことですか女神。」


「おやじ好きのエルフ女がいるかもしれないわ。」

「そっかぁ~っ。そいつがいたかぁ。」


「夕飯ほろり作戦にも心を動かされず、はちみつオヤジ熊さんぺろぺろ攻撃に耐えた強者の心を折る作戦かぁ~。

ないな。むりむり。」


「シュウ信徒。諦めたらだめ、何か方法あるはずよ。

強者の心を折る、いえ、凝り固まった捻くれた心を解きほぐす方法が。


ここは美と慈愛の女神の出番かもしれないわ。」


「じゃ、エルフ女の強者は任せてもいいですか。女神さま。」


「それはダメ。私、エルフ男専任だし。


そうだわ、シュウを今日付で美と慈愛の女神の司祭に任ずるわ。

司祭さん、エルフ女はあなたが担当よ。」


「強者はやはり女神様でないとか弱い俺では対応できかねますね。」

「もう、強者はめんどくさいから解き放ちなさい。

もともとエルフ男だけをかき集めることが今回の冒険の目的よ。


だったら、エルフ女なんていらないじゃない。わかったわね。

エルフ女ごときで私を煩わせないで。


だいたい、熊おじさんのぺろぺろに耐えられる奴なんているわけがないわ。」


「了解です。

エルフ女強者は武装解除の後、熊さんの世話係の就任を打診し、断られましたら放免とします。」

「それでよいわ。」


「「あの~ぉ、そういう話は私のようなエルフ族がいないところでこっそりやってもらえますかね~ぇ。」」


そういえば、エルフらしきものが突進してきたんだっけ。

あっ、べちゃになった方は既に復活されております。

もう一人は・・・、いないものとして放置してたわ。


ごめん、無視してたわけじゃないよ。

エルフ男なんて興味がないぜ。


活動報告に次回のタイトルと次回のお話のちょっとずれた紹介を記載しています。

お話に興味がある方はお読みくださいね。


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