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こちら次元間 チャンネルわん・にゃん放送局 報道特集 あの世界の秘密 第9回放送 延長3回目

「11時30時になりました。こんばんは。今日は報道特集の第9回目を、放送時間を再々延長しても終わりませんでしたので、そのまま続けて特報をお送り致します。

キャスターはコンプライアンス研修から帰ってきましたまねき猫です。

現地のkiさん、先ほどの続きをお願い致しますにゃ。」


「kiです。それでは先ほどの続きをお送りいたします。」


「遅れて申し訳ない。特派員のUです。


次元間輸送船がブラックホールに引きずり込まれそうになり、到着が遅れました。

これから無事に到着した一杯を・・・・。


そんな雰囲気じゃありませんね。どうしました。」


「実は、

かく、

かく、

しかじかですね。」


「なるほど、そうでしたか。理解しました。」


「スタジオのDです。

今のはもしかして伝説の今北産業さんですか。

その荒業を始めてみましたにゃ。」


「いやはやお恥ずかしい。昔取った杵柄って言うやつですね。

おかみさん、とりあえず生ね。」


「Uさん、ここでは冷えた麦酒と言うらしいです。」

「ええっ、そうなの。とりあえず生って言いたいのになぁ。」


Uの参戦はただ我がままのやつが一人増えただけなのであった。


一方、じり貧の死神さんと熊さん。


「にらみ合うこと、すでに10分。

さぁ、どちらが先に動くか。

動いた方が負けなのか。受けた方が負けなのか。


死神さんが鉄球を押し出すために魔力を鉄球に注ぎ、熊さんが渾身の一撃を打ち込むために剣を頭上に掲げました。


これは何かのきっかけがあれば、例えば漫画であれば枯れ葉が落ちた瞬間に両者の必殺の一撃が放たれる状況だぁ~。


そうですにゃ~ぁ、ハンカチ落としてみましょうか?

始まんないし。ちょっとぐらいいじってもいいわよね。

番組の尺もあるし。


よっと、にゃ。」


kiがハンカチをポッケから出そうとした瞬間、バッコーン、バッコーン、パコ。

3発の衝撃音が。


「あんたら二人はいつもいつも、どんだけ店を壊せば気が済むのよ。」


「そうです、バッコーンは死神さんと熊さんの後頭部におかみさんの渾身のフルスイングのフライパンがさく裂した音で、パコは二人を煽ろうとした私の頭上に落ちた箸入れでした。にゃ。」


「そこのお客さんも二人を煽んないの、いつもは後30分にらみ合った後に疲れてそそくさとお店の修理と後片づけをやるんだから。」


「えっ、そうなんですか。決着は見送りですか。でも番組的には・・・・・。」


パコーン。今度はフライパンがkiちゃんの後頭部に炸裂。


「いったぁ~い。にゃにゃにゃ。」

「もう、煽らないの。」


「でもでも、番組的に・・・・。」


おかみさんがすでに変形したフライパンをフルスイング寸前状態だぁ。


「ごめんなさい。もう、番組はどうでもいいです。命の方が大事です。にゃ~ぁ。」


「わかればいいのよ。わかればね。

あの死神さんもわかってくれればいいのにねぇ。

その前にあの軍人さんが悪いのよ。はっきりしないから。」


その時、店の修理が終わった死神さんが戻ってきた。

熊さんはUさんたちと挨拶を交わしながらすでに飲み直していた。


「死神さん、もういい加減にしな。彼と彼の仲間と一緒にたのしく飲めばいいじゃないの。あの二人のように。」


視線の先には龍さんとビオラさんが寄り添って、熊さんたちと何か話しながら楽しく飲んでいる姿があった。


「彼の仲間を鉄球で排除して彼を独り占めにしようとしなくても、本当に好き会った同士ならあの二人のように自然と二人の間の距離がなくになり、その上彼の知り合いとも仲良くなれるわ。


彼の仲間と仲良くなることは好きな彼のことをもっと知ることができるということよ。

まぁ、それで幻滅することもあるかもだけど。


ぼ~っとしていて意外とプレイボーイだったりしてね。

噂のシュウ君みたいにね。」


「おかみさん。

でも、彼が私のことをどう思っているのか聞くのが怖いの。

だからいつも過剰なぐらい追い回して彼が自分だけを見るように仕向けたいの。」


「あんた、自分の気持ちをちゃんと伝えたの。そして、彼の気持ちをちゃんと聞いたの。」

「そんなことできないから、こんなことしているんじゃない。」


「あんた、もう30を超えているわよね。

それで、やっていることが小学生が好きな子の気を引くためにあえていじめているような図式にしか見えないわよ。

すくなくても職校生並みにならないと。


あの噂のエリナさんのようにしてはどうなの。

好きなオーラ全開で彼に迫ってみては。

少なくてもあなたの彼への思いは伝わると思うわよ。」


「否定されるのが怖い。」


「死神さん、私kiと言いましてここ名無し星の取材をしています。


事情がよくわからないでこんなことを言うのは何ですが、鉄球を投げても相手に恐怖しか伝わりませんよ。♡を投げないと。


確かに必ずしも♡となって返ってくることがないかもしれません。

それでも相手に自分の♡を投げないと何も返ってきませんよ。


あそこのビオラさんはかつて噂のシュウ君に全力で♡とお弁当を投げていました。

しかし、彼からいい返事が決して返ってこなかったと言います。


それでも♡とお弁当を投げ続けていたら、人を思いやる気持ちとお弁当がとても上達したとのことでした。


結果的にはシュウ君とはそれっきりになったようですが、今はああして新たに大事な方を見つけたようです。


小娘が大人のあなたにこんなことを言うのは何ですが、とりあえず鉄球ではなく自分の気持ちを投げ続けてはいかがでしょうか。にゃにゃにゃ。」


「今日はごめんなさい。

よく考えてみるわ。地下19階で標本を見ながら。

自分の気持ちを整理してみるわね。」


「そうしなさいな。

次に来るときには冷えた麦酒を笑って飲めればいいわね。」


「今日はびっくりしましたが、複雑な乙女心を見せていただきました。

次は大人の恋の物語を見せていただけることを期待していますにゃ。」

「「「また、今度ね。」」にゃ」


「さっ、kiちゃんももう取材はもういいでしょ。飲み見直しましょうよ。

彼女の恋の進展を願って。」


「はい、ぜひそうさせてください。

KKコンビさんもお疲れ様でした。


これで現地からの中継を終了いたします。


彼女の恋に進展がございましたら、この特報の最優先事項として報告させていただきます。それではさようなら。にゃ♡」プツン


「kiさん、特派員の皆さん、いつもお疲れ様です。


この報道特集は当局が全力で取材を継続しております。今日はこれで終了致します。

次回の放送をお待ちくださいにゃ。」プツン


活動報告に次回のタイトルと次回のお話のちょっとずれた紹介を記載しています。

お話に興味がある方はお読みくださいね。


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