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こちら次元間 チャンネルわん・にゃん放送局 報道特集 あの世界の秘密 第9回放送

「7時になりました。こんばんは。7時のニュースの時間ですが、今日は報道特集の第9回目を、放送時間を延長してお送り致します。キャスターはコンプライアンス研修から帰ってきましたまねき猫です。


これからは心を入れ替えて、新人のつもりで頑張っていきますのでよろしくお願いいたします。


それでは、前回放送以降の調査の進展についてDデレクターに報告してもらいます。それではよろしくお願いしますにゃ。」


「はい。よろしくお願いします。

研修、お疲れさまでした。

今までと同じように良い番組を作っていきましょう。


それでは今回のテーマですが、実はいつもお世話になっている地球の調査依頼者様からのご質問に基づいておりますにゃ。」


「どんなご質問でしょうかにゃ。」

「前回の放送までに、娯楽やピクニックなどの名無し星の市民の楽しみ方を放送してきました。


そこで、今度はおじさんの楽しみ、居酒屋について紹介してほしいとのご要望です。

現地特派員は改めて調査するまでもなく、すでに現地の方々との交流の場所として居酒屋を利用しているとのことでした。


今回は門前町の居酒屋に突撃取材を敢行したいと考えていますにゃ。」


「居酒屋ですか。いいですねぇ~。

シシャモにホッケ、カキフライ、イカフライ・・・・、考ええただけでよだれが出ますにゃ。」


「スルメに海老のから揚げ、サバの味噌煮、カニクリームコロッケ、確かによだれが出てきましたにゃ。」


「ただ残念なことに、我々猫族や犬族、狐族は居酒屋の定番中の定番と言われるお刺の盛り合わせを食べることができませんにゃ。」


「いか刺し、山かけマグロなんかもおいしそうですが、生ものはちょっとですね。

でも居酒屋の醍醐味をお伝えするためにはお刺身の注文は必須ですねにゃ。」


「そこで、当社の人族のプロデューサーUに現地に飛んでもらい、今回はUに名無し星の門前町の居酒屋について解説してもらう予定です。


Uは当社でも居酒屋通として知られており、毎日通っていることはもちろん、全ての打ち合わせを居酒屋の座敷を借り切って行うほどの居酒屋通です。


特に猫族には好評で、座敷の座布団に座った瞬間に丸くなって寝てしまうにゃんこが続出するという、魔の会議と言われております。

付け加えさせていただきますとこの場合の魔とは睡魔のことですね。


私も何度かプロデューサーUの会議に参加しておりますが、一度も会議の内容を覚えておりませんにゃ。」


「あっ、フリップが出ていますねにゃ。なになに。


打ち合わせとはいえ、何度も仕事中に寝るとはふてぇにゃんこだ。

Dデレクターは番組終了後に山の中のぽつんと研修所で1ヶ月間の研修決定だくま。」 フリップ by 番組編成局長Y


「えぇぇぇぇぇぇ、勘弁してくだされ。

1ヶ月間もお魚が食べられないなんて、一番むごい拷問だにゃ。」


「Dデレクター、諦めなさい。私も耐えました。


研修後に煮干し一本を研修終了の認定書の副賞としてもらえるのですが、それを口に入れたときの幸福感。

研修を受けて良かったと思った瞬間でした。


いつも銀鮭の切り身やぶりの照り焼きだのと贅沢をしている身では味わえない感動がありました。

是非、Dさんにもその感動を味わってほしいですにゃ。」


「そんな感動いらないにゃ。」


「それでは続けさせていただきます。

さっそく、現地の特派員の皆さんを呼んでみたいと思います。

特派員のkiさん聞こえますかにゃ。」


「良く聞こえていますよ。本日はよろしくお願いします。


今日は門前町の居酒屋の前に来ています。

早速ですが、今日一緒に居酒屋に突撃取材というか、一緒に飲みに行く仲間をご紹介します。


ご案内いただくのは名無し星の住人の龍一さんです。

彼は前回の放送に引き続きの登場です。先輩特派員のNさんのご親友でもあります。龍さんよろしくお願いいたします。にゃ。」


「よろしくお願いする。

我は余り巷のことには詳しくないのだが、Nさんに今日は是非一緒に飲みに行こうと誘われましたので、やってきたのだ。


それとこのところおいしいお弁当なるものを作ってもらっている知人も一緒に誘ってきた。

お弁当のお礼をできればと思っている。」


「その知人とはビオラさんのことですね。

ビオラさんもこの番組の準レギュラーとして活躍していただいているので、当局としてもぜひお誘いしたい方でした。


しかし、龍さんにお弁当ですか。

なるほど、これは事件の香りがしますね。ぷんぷんしますにゃ。」


「まねき猫です。事件の香りがするとのことですが、何か現地でトラブルでも発生しましたかにゃ。」


「ふふふっ。


私の社会部新人にゃんこ嗅覚に間違いはにゃいのです。

事件の臭いがします。

龍さんがビオラさんの心を奪ったという窃盗事件の臭いですにゃ。」


「えぇぇぇ、んっもう。変なことを言わないでくださいな。

放送を見ている他の方が誤解をするじゃないですか。

んっもう、kiちゃんたら。」


「それでは何もないと言い張りますか。そうですか。ふ~んっ。


実はこの放送を見ている視聴者の方から龍さん宛てのファンレターが当局に一杯届いています。すべて妙齢の女性からですよ。

イケメンだし、あの若さで落ち着いて渋い感じが人気の秘密です。


当局では次元間豪華客船で、ここ名無し星の龍さんに会いたいツアーを企画しているほどのモテモテ状態です。


このまま、ツアーを組んで良いということですか。

私も現地案内人として特別ボーナスの花がつおがもらえることになっていますので是非成功させたい企画ではあります。


ただ、龍さんやここ名無し星の関係者に賛同いただけたらの話ですけどね。にゃ。」


"テロップ: そんな企画があったのか? 儂は知らんぞにゃ by Cプロデューサー "

"テロップ: そんな大それた企画の稟議は上がってきていないぞにゃ by A社長 "

"テロップ: 多分、kiがビオラさんの本音を引き出すためのひっかけじゃないですか? by 社会部部長 "

"テロップ: ならよし。kiにさらにそのまま突っ込ませろ。フリップをこっそり出せ by Cプロデューサー"


「kiへ。そのまま続けて、ビオラさんの本音を引き出せ。

俺たちはお前のジャーナリストとしてのスキルに賭ける。 」by Dデレクター


「視聴者の皆さん、大変申し訳ございません。

放送終了の時間が来てしまいました。

しかしながら、もう恒例となってしまいましたね。


本日も30分間、んっ、このまま特報を続けろとの当局のトップからの指示ですので、そのまま再び特報をお送りいたします。」


活動報告に次回のタイトルと次回のお話のちょっとずれた紹介を記載しています。

お話に興味がある方はお読みくださいね。


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