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5話目 冒険に行きませんか

エルフ領に行く打ち合わせが終わったところに、丁度帰ってきたソニアが買って来たスィーツとお茶を堪能しながら、楽しい時間を過ごした。

例の下種水大精霊は当然正座のまま泉の神殿の隅に放置だ。


休日を楽しんだ後、俺たちは第1083基地に帰ってきた。


熊さんと似非女神さ~まは教会本山に行っているようなので、冒険への同行をいやいやながらお願いするために通常の祠の転移魔法陣の前で待ち伏せをしていた。


「似非女神さ~まは帰ってくると思うけど、熊師匠は門前町に飲みに行ったかもしれないわね。」

「熊さんは、明日でもいいか。行かないと言わないと思うし、だいたいソニアが冒険に行く時点で拒否権はないし。」


「そういえば、ソニア様と熊師匠ってペアだったんだっけ。」

「美少女と野獣、かなり危険な響きだな。」


「何か危険なことがあるのか、俺もいくぜ。シュウ。

早く剣を持って行こうぜ。

どこだ戦場は?


この頃シュウばかり活躍していて、俺の剣を振るう機会がなくて欲求不満だ。」


熊さんが俺らの宿舎の方から社の方に歩いてきた。なんだ基地にいたのか。

欲求不満で檻の中をうろうろしていたのか。


「早くいこう、もしかして転移するのか。

そうか戦場は第1084基地だな。

魔族が反撃してきたんだろ。


そうか、こうしちゃおれんな。エリナ、早く転移させてくれ。

てか、シュウ、まだ魔力溜めが空じゃないか。


段取りの悪いやつだなぁ、

だから女性に甲斐性なしなんて言われるんだぞ。すこしは頭も使え。」


熊の暴走。たまに頭を使うとこうだからな、いつものように何も考えないでソニアに言われた通りに剣を振ってりゃいいんだ。


「熊師匠、戦はないですよ。」

「えっ、ないの。ちぇっ。」


「ところで熊師匠、今日は飲みに行かないんですか。」

「う~んっ、それが社の外で剣を振りながら教会本山に転移していくやつを待っていたんだが、剣を振るのに夢中でうっかり転移する便を見逃したみたいだ。


そうだ、エリナ、教会本山に連れて行ってくれ。魔力溜めはシュウが払ってくれる。

なぁ、シュウ。」


「えぇぇぇっ、今日は熊師匠魔力を使っていないでしょ。ここでゴロゴロしてただけなんだから。自分で充填してください。」


「自分の魔力は教会本山の魔力溜め施設でアルバイトをするために全て残しておきたいんだ。

アルバイトで稼いだ金で飲みに行くのが俺の生き方だ。」


「そんな下種な生き方を堂々と語るとは、やっぱり師匠は人でなく熊ですね。。」

「シュウ、そんな言い方失礼だわ。かわいそうに普通の熊たち。」


「えっ、それって俺がその辺にいる熊さん以下の価値しかないって意味か? 」

「熊師匠の普段の行いを見てると熊さんに近い下種かな。」


「うぅぅぅぅ、がおぉぉぉぉぉぉ。がおぉぉぉぉぉぉ。

どうだ少なくても熊の枠には入っているだろう。」


「まぁ、その辺は森の熊さんたちに聞いてみないと何とも言えないんじゃないんですか。」

「えっ、これでもまだ熊さんの枠に入れてもらえないの・・・・・、熊の世界もきびしいな。」


「熊師匠、森の熊さんと言えば、今度極上のはちみつを探しに行きませんか、もしかしたらはちみつ酒も手に入るかもしれませんよ。」

「いく、いつ行く?

今からでもいいぞ。」


「一応、未知のところに冒険に行く形になるので何日か泊りで探す予定です。

野営の用意を明日して、明後日の朝から、とりす会えず1週間の冒険に行くことを考えています。」

「わかった、一週間分の食料と酒、寝袋を用意すればいいんだな。」


「冒険に行っている間の仕事はいいんですか。」

「仕事、何それ。熊に仕事をさせるなんて阿呆のすることだ。だから俺は暇だ。」


遂に自分で人類枠から外れたよ。

別に影響ないからいいけどな。


「じゃ、明後日の朝7時にここに集合と言うことでいいですか。」


「わかった。


あっ、そこのお嬢さん、今から転移するの。俺も連れてってくれ。

あ~ぁ、そんな慌てて逃げなくてもいいのにな。」


クマに襲われそうになったら、ふつう逃げるよな。

森の熊さんに出会ったら逃げるのがデフォルトだろ。

歌にもあるもんな。


その時に祠の転移魔法陣がほのかに光った。

誰かが転移してくるらしい。


「あっ、お兄ちゃん。」

ソニアとあっ、似非女神さ~まだ。丁度いい。冒険パーティのメンツがそろったな。


「ソニア様に聞いたんだが、何でも休暇を利用して冒険に行くそうですね。どこに行くのですか。危ないところはだめですよ。」

「実は女神さまもお誘いしようかと思っていました。」


「私もなの。仕事が溜まって、忙しいから無理だわね。

男♡のケツを追いかけるしか能のない死神さんにでも頼めばいいんじゃねぇぇぇぇ。

今日も朝から第2軍団の司令部に入り浸っているようだしな。」


まずい、女神さまから怒特攻大魔神に変身し掛けているな。


「女神さまにも、たまには休暇が必要かと思います。

いつ見ても仕事ばかりで、ストレスが溜まりますよね。

ここは皆で冒険の旅に出ませんか。」


「やだよ、かったりぃぃぃぃ。

自分たちで好きに行けばいいだろ。

人が少ない隙にたまった仕事を片付けてやる。」


「それは残念。

実はそこの俺しか動かせない転移魔法陣で転移し、前回詳しく調査できなかったところの場所を冒険してみたいと思っています。」


「保護者枠で俺が必要と言うことか。

でも俺は行かないぜ、そこの熊公にでも頼んでみれば・・・・・・、熊じゃ保護者になれねぇか。」


「実は第1084基地を交代で探索している間に、一度転移してみたんです。

そしたらそこは木々が一杯の穏やかな場所でした。

今日、図書館にこもってそのような場所に見当がつけられないか探してみたんです。」


「ほほ~ぉ、で、見当が付いたのか。」

「ええっ、これは内緒にしてくださいよ。

一緒に行ってくれそうな人にしか話していないんですから。」


「わかってんよ、早く言えよ、怒」

「実そこはエルフ領なんじゃないかと推測しています。

あんな濃い森と未開の地なんて人類の領域にはなかなかありません。」


「エルフ領への冒険。それもここしばらく手付かずの場所か~ぁ。

行ってみたいな・・・・・、ちょっと待て、シュウ。エルフ領ってあのエルフがいる場所? 」


「前回迷い込んだ時にはエルフは見ていませんが、エルフ領であれば当然エルフはいる者と思いますよ。」


「エルフと言ったら美男ぞろい。

・・・・・・・

・・・・・・・


もしエルフ男を見つけたら、全部私の"もの"ね。」


「すべて女神さまの"もの"?

その"もの"が何を意図しているかによると思いますが。


それが美と慈愛の教会の信徒にするということであれば絶対不可能ではないと思います。

ちなみにエルフ女はどうしますか。」


「シュウが囲えばいいじゃん。」

「と言うことは、エルフ男は女神さまが囲うという意味でよろしいでしょうか? 」


「まぁ、シュウがエルフ女をそうするのであれば当然エルフ男は誰かが面倒を見なければいけないわよね。美と慈愛の女神として、エルフ族にもあまねく美と慈愛の教会の祝福を送らねばなりません。


シュウがエルフ女に祝福を与え、囲った上にであんなことやこんなこと、あまつさえそんなことをするのであれば、私もエルフ男に祝福をを与え、囲った上にであんなことやこんなこと、あまつさえそんなことをしてあげねばなりませんわね。

オッホホホホホッ。」


高笑いし、勝ち誇ったような似非女神さ~ま。トラたぬという言葉を次の誕生日に色紙に書いてプレゼントしよう。


「シュウ、まさか、エルフ族女まで囲うつもりなんじゃ。

だめよ。ぜ~ったいにだめよ。

人類でさえ口説きまくって、ややこしくしているのに、その上エルフの女だなんて。」


「それは似非女神さ~まが勝手に妄想しているだけだよ。

妄想させとけば、ほんとは嫌だけど、冒険に勝手についてくるよ。

そのためには、多少の演出もねっ、ねっ。」


「本当に演出なんでしようね。擬。

もしエルフ女を囲ったりしたら、闇の死神大王様に言いつけて、チョンしてもらうから。あそこを。」


あそこって、首だよね。ねっ、首だよね。


「それで女神様、冒険についてきていただけますか。」


「しょうがないわね、忙しくて行きたくはなけど、ソニア様が行く言っているし、シュウ君とエリナさんがどうしても、付いて来てほしいというなら、本当は行きたくないけど、是非付いて行くわ。ふ~っ、ふ~っ。」


鼻息荒すぎ。どんだけエルフ男に期待しているんだ。

ある意味、今度の冒険を一番楽しみにしていねのが似非女神さ~まだということがよ~くわかった。


「それでは、明日はだいたい1週間分の野営の準備をしてください。

明後日の朝ここに集合して、冒険に出発します。」


「ふふふふっ、一日2匹エルフ男を生け採ったとして、1週間で14匹ね。

帰ってきたら、エルフ男牧場を作って、ムフフ状態だわ。」


妄想が駄々洩れです、似非女神さ~ま。


活動報告に次回のタイトルと次回のお話のちょっとずれた紹介を記載しています。

お話に興味がある方はお読みくださいね。


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