18話目 マジな死神さんより怖い、恐怖の闇の大魔王
呪いの礼拝からエリナと付き添いのシュリさんが漸く戻ってきた。
どんだけ呪っちゃったのエリナ様。
エリナは怒りで顔を赤くし、シュリさんは喜び? で顔を赤くして戻った来た。
シュリさん、オカルト系の話が好きでしょ。丸わかりですよ。
シュリさんは好奇心を満足させたようでニコニコしている。
「さっ、かなりすっきりしたわ。
ここからは気持ちを入れ替えて旦那様のメインとデザートを用意しなきゃ。」
そこにひょっこり現れた、死神中隊長。
トレードマークの死神の鎌と真っ黒なフード付きマントが良くお似合いです。
もう、闇の大精霊のアーティファクトと使徒様ですからね。
道理で以前から切れ味鋭い鎌だと思っていましたよ。
闇の大精霊の使徒にその専用装備を完備。
死神リストに載って人はマジで南無~ぅですね。
リストランク8位の方。
特に気に入られているようですね。
マジな死神さんに気に入られた方がどれだけ幸せだったことか。
これで、解剖、裸標本、黒地下19階永久保存が現実だとわかりました。
闇の大精霊の使徒様様ですからそんなことは朝飯前の寝起きより簡単ですよね、
これで覚醒していないって言うんだから。覚醒したら・・・・。
ガクブルです。
死神さんに見つめられるだけで膝が震えています。
"私も死神さんを見ただけで膝が震えてきました。
旦那様。逝くときは一緒だよね。"
エリナと一緒なら・・・・。
だめだ、エリナだけでも生き残ってくれ~ぇ
"いやーぁっ、そんなのはいや。逝くなら旦那様と一緒に私もあの鎌の露と消えるわ。"
えりな~ぁ、愛しているよ~ぉ。
"私も愛しているわ、旦那様のことを。"
「いつまで、三文芝居を続けているつもりじゃ。
闇の使徒が不思議そうにこちらを睨んでいるのじゃ。
ここで、やつの機嫌を損ねてみろ。
覚醒して、シャキン、ブン、スパスパ、ゴロンゴロンとなるのじゃ。」
「それってまさか、クビチョンてことじゃ。
擬音がリアルすぎて、俺でも何のことかわかったぜ。
シュウ、甲斐性がないのは知っているが、ここはお前のコミスキルを総動員して穏便に対応しないとまずいぜ。
スパッとなるぞ。」
ひぇぇぇぇぇぇ、マジか。そうだよね
「お帰り~ぃ。ずいぶん時間がかかったのね。
教会本山で何かいいストレスを発散できることがあったの。
まさか、気に入らないやつはすべてカッチンと凍らしちゃたの? エリナ。
それでもここに戻って来たって言うことは、このまま第108独立旅団の第3小隊に残るということでいいわよね。」
「イエス、マム。
ご命令とあらばたとえ火の中水の中、第3小隊が死を賭して任務を遂行して御覧にいれます。
そうだな、エリナ隊員、芦高隊員。」
「もちろんです、」「きゅび。」
「隊長の返答は私の返答です。
あっ、許可もなく直答してしまいました。
できれば命以外の軽い処罰で済ましていただけないでしょうか。死が・モガモガ。」
エリナだめだ、そこで死神さんなんて言っちぁ。
クビチョンだぞ。
"だって、本名忘れちゃったんだもん。いつも死神さんと呼んでいるから・・・・"
え~と、たしか、死神さんの本名は・・・・・・、思い出せんぞ~ぉ、確か太古の昔の歴史書に刻まれていたような気がする。
"シュウ早く思い出して、ああっ、さらに死神さんの私たちを見る目が細められていくわ。まずいわよ、シュウ。"
でも、さっぱり思い出せん。
「いつも中隊長とお呼びしていたのではないでしょうか? 」
そうだった。、あせって、忘れていた。
ありがとうメイドさん。
「なんかへんねぇ、2人と1匹の第3小隊は、まさか私にかくして・・・・」
「「何も隠し事はございません。中隊長様。」」「きゅぴぴ」
「ますます怪しいわね、何か大事なことを隠しているでしょ。言いなさい。」
「「何も隠し事はございません。中隊長様様様」」「きゅぴぴぴぴ」
「そんなに門前町の例の新作ケーキを食べたことを隠しておきたいの。
そんなことはさっき帰ってきたソニア様が4個も食べたって、皆に自慢していたわよ。」
ソニア、ナイス自慢話。
「ばれちゃいましたか。
さぼって教会本山の礼拝堂で、皆でケーキを食べていました。
さすがに礼拝堂で俺たちを表立って蔑むやつはいないでしょうから。
はははっ、」
「なんか笑いが乾いているわね。何か隠しているわね。
まぁ、いいわ。
今日はそれぐらいの息抜きは当然ねと言うところで納得してあげるわ。
でも、明日からは家畜の如く働いてもらいますから。
今日は一日中、任務をさぼっていた罰ね。」
「死神中隊長、すいませんでした。
勝手な行動をとりました。
今日は有休扱いですか、なんちゃって。」
「軍をやめるなんて言われるよりも、有休で済むならそれに越したことはないわ。
本心を言うと教会本山に転移して、そこからどこかに行ってしまって、もう二度々会えないことも頭をよぎったわ。
ただ、芦高さんが残っていて、慌てた様子がなかったから、まぁ、ちょっと逃げ出した程度とは思っていたけど。
今、2人の顔を見て安心したところよ。
さっきも言ったけど、旅団と第1と2軍団のメンバーは誰もあなた方を蔑んでいないわ。
むしろこれまでの軍への功績に対して、また、そのプライベートでのおちゃめな行動に対して、皆は尊敬と親しみを君たちに抱いているわ。
そんなに多くの人たちに尊敬と親しみの気持ちを抱かせているのは人類ではソニア様と君たちだけよ。
どちらか一方はあるけどね。」
「中隊長様はどうでしょうか。尊敬でしょうか。」
「私はこれよ、恐怖と混沌ね。」大鎌を掲げて歯を光らせる闇の使徒様
「「そんなことはございません。中隊長様様様を尊敬しておりますです。」」
「なんか変よね。教会本山の礼拝堂でなんかあったの?」
「「何もございません、中隊長様様様。」」
「なんか企んでいるわね。ふ~ん。ジト~ッ。
まっ、いいわ。
さっ、もう夕飯の時間よ。
いつものキャンプ飯しかないですけど、たくさん食べてね。
明日からは地獄の連戦よ。魔族を蹴散らせまくりましよう。
あと、それから、明日の朝、ここに集合して頂戴。
2人はまた昇進の辞令が出ているわ。
昇進させることができるのが2人しかいないところがこの旅団のまた面白いところよね。」
「えっ、そうなんですか。」
「基本、魔法協会の幹部を軍で昇進させる規定はないし、職校生は軍人じゃないし。
そうなると昇進対象になるのは2人なんだけなんだなこれが。
芦高さんは言わずもがなだわね。
給料が上がるわ。エリナ良かったわね。」
「ありがとうございます。
昇進よりも中隊長様様様のご機嫌がよろしいのが私にとっての一番のご褒美でごせぇあす。」
「ちょっと~ぉ、エリナたちどうしちゃったの。
私がまるで恐怖の大魔王みたいなこといわないでよね、失礼しちゃうわ。」
""あなたは実は恐怖の闇の大魔王なんですよ。""
活動報告に次回のタイトルと次回のお話のちょっとずれた紹介を記載しています。
お話に興味がある方はお読みくださいね。
話の途中で死神さんの本名を書こうと思いましたが、マジで筆者も思い出せん。
読んでいる方で覚えている人、いらっしゃいますか。
あと、特攻隊長と熊さんの本名前はどうですか?
とりあえず自前の作成した資料集を開いてみますか・・・