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16話目 もうあきたから帰るね。でもありがとう。

"俺のヒントはなぁ、なぜ魔族は第2軍団のところだけを人類が大防衛戦と言っている戦で攻めてきたのか。

これを考えてほしいということだ。"


は~ぁっ、同じなんけどな~ぁ。

まじで、ボケたかアクア様。


"いや、これでいいだ。この意味をしっかりと考えろシュウ。

惑わされるな。

例え味方の情報だとしても。それが嘘とは言わないが、聞き間違えや思い込みの結果とは考えねぇのか。


例えば、俺たちは正しい情報しか言わないと思いこんじゃいないか。

事実、ちんちくりん×2は今の情報を知らないと言ったぞ。

俺は伝えたのに。


さっ、どちらを信じる、その根拠は何だ。

シュウ、思い込みという罠に嵌まるんじゃねぇ。

ひとつの情報ですべてが見えたような気がして動くのは危険だぞ。


いくつもの情報を重ね合わせて、真実を見抜け、そして最も自信のある答えを導くんだ。

いいな。"


「で、この情報は正しいんでしょうか? 」


"さぁ、どうだろうな。

でも、俺は自信をもって話しているぞ。

俺を信じるか、信じないかの違いじゃねぇか。"


「俺は間違った情報だと自信を持って判断しました。」


"ちょっ、ちょっと、待ってくれ。この情報は本当だぞ。

なぁ、信じてくれよ。泉で礼拝してくれよ。"


「アクア様とノーム様の情報はぴたりと一致していますが、両方とも信じきれないので、まずは自分で更なる情報を探してみます。


同時に、第2軍団と対峙している魔族の社を解放していきたいとも思っています。」


「そうだな。それが良いのじゃ。情報をうのみにせず、自分で確認し、自分で判断することが重要じゃな。


さすが我が弟子。

今日だけでずいぶん成長したのものじゃ。

これであの結婚式のような失態は起こさないじゃろ。


その成長を確かなものにするためにここの祠、大地の神殿で常に礼拝する許可を与えようぞ。


遠慮なく祈れ、土の大精霊に。」


"何が我が弟子だ。

シュウはお前の弟子じゃねぇだろう。


まぁ、弟子と言うなら水魔法術士の天然平目ちゃんは俺の弟子と言ってもいいだろうな。

なっ、天然平目ちゃん。"


「弟子かどうかはわかりませんが、水魔法の大家としてはアクア様のことを尊敬しています。」


「天然平目ちゃん、滅多なことを言うでないぞ。

あんなチンチクリンを尊敬しているといった次の日には世間から蔑みの目で見られるのじゃ。

ここは属性違いだが土の大精霊の儂を師匠と思って、崇めるのじゃ。」


"天然平目ちゃんもシュウも聞いてくれ。


あんな土埃のまみれたチンチクリン×2の弟子になったら悲惨だぞ。

毎日、洞窟で穴掘りだ。

もう二度お天道様を拝むことができねぇぞ。


なにせ、朝から晩ので穴掘りだからな。"


「何を言うとるのじゃ、このチンチクリンが。

天然平目ちゃんもシュウも聞いてくれ。


あんな水浸しのチンチクリンの弟子になったら悲惨なのじゃ。


毎日、泉から溢れた水の汲み取りなのじゃ。

あなたのお仕事は何ですかと聞かれるのがちと、いや、死ぬ程辛いのじゃ。


今はまだいいが、冬はどうすんるのじゃ。

炎の魔法が使えないと冷たいぞ、水の汲み取りは地獄だぞ。


それに比べると地下は、ろうそく一本でも暖かくなるのじゃ。

そ~ら、やっぱり土の神殿の方がはるかに良く思えてきたろうが。」


「もう、ケンカしちゃだめって、いつも言ってるでしょ。

ノームちゃん、アクアちゃん。

ケンカしたときはどうするの、はい、ノームちゃん。」


「え~ぇ、あれをするのか、それは狡いのじゃ。

いつもいつも儂が一番損しているのじゃ。」


「じゃぁ、アクアちゃんが答えて。

ケンカした時にはどうするの。」


"え~ぇ、チンチクリン×2よりはほんのちょっとはましなはずが、俺もいつも損しているんだぞ。


ソニアちゃんばっかり得しているんだもんな~ぁ。ずるいよな~ぁ。

後からきておいしいところばっかり持って行って。"


「でも、今回は私じゃないと思うけどなぁ。」


"えっ、こいつらも入れるのか。それはもっとまずいじゃねぇか。


おい、ノームちゃん、まずいぞ。

今年最大のピンチかもしないぞ。"


「えっ、どういうことなのじゃ。話が見えないのだがのう。」


「もう、ノームちゃん、ケンカした時はどうするのちゃんと答えなさい。」


「はい、背の一番高い人の言うことを聞くのが、チンチクリン3姉妹の掟です。」


「はい、よくできました~ぁ。

では今度はアクアちゃんに答えてもらうわね。」


"ぜってぇ、答えたくない。"


「私はアクアちゃんより背が高いわよ。

まさか、3人て考え抜いた掟、約束を破るつもりじゃないでしょうよね~ぇ。」


ソニア、その手に持っている細い光るものは何だ。


"でも~ぉ、こればっかりは、答えたらとんでもね~ぇことになりそうだぞ。

約束を破った以上のことが起りそうなんだが。

こんな甲斐性なしに任せたら。"


「俺がどうかしたか。」


"自分で甲斐性なしと認めんじゃね~ぇ。"


「もう、アクアちゃんは約束を守らない子で決定していいのかな~ぁ。」


"いえ、答えさせていただきます。"


「では、一番背が高いのはこの中で誰かなぁ。

その方にケンカした二人をどうするか決めてもらいます。

それが掟だったよね。」


「その通りなのじゃ。仕方がないのじゃ。」

"くっそう、ここであの掟を持ち出してくるとは、思わなかったぜ。"


「それでは、お兄ちゃん、ケンカした二人への罰を発表してください。


えっ、何でもいいのか。本当に?

例えば、熱した鉄板の上で幼●の〇●か踊りでもいいのか。


「聞こえておるのじゃ。人類最悪凶の●畜じゃ。」

"こいつを絶対零度の氷柱に閉じ込めてやるぜ、絶対にだ。"


「やだなぁ、紳士な俺がそんなことをせるわけがないじゃないか。

いやだなぁ、年寄りは変な妄想に取り付かれて。」


「えっ、シュウは変な妄想してたの。

私にはなんかPーっという連続音しか聞こえなかったけど。」


知らない方が身のためです。


「なんか知られちゃまずいの。

シュウ、私に何を隠しているの。ちょっとこっちに来なさい。

じっくり聞かせてもらうわよ。


あなたぁっ、さぁっ、こっちに来なさい。

洗いざらいP-についてはいてもらうわよ。


うふふっ。今のは噓。

ねっ。帰ろ。皆のところへ。」


"風神さん、雷神さん、協力して。

私の言葉をみんなから遮断して。

そろそろ帰って、シュウの夕飯の準備をしたいの。

もう大精霊様たちのお遊びに飽きたわ。ぶった切ってやるわ。"

 

「へっ。」


"もう遅くなるわよ、あなたのために夕飯を作らなきゃ。

私の幸せはあなたの笑顔なの。

今日のあなたは笑顔になれたかしら。

Pーじゃ笑顔になれないことは確かね。

じゃっ、私があなたの笑顔を作ってあげる。"


このエリナの急変はどうしたんだ。


「私のシュウは誰にも渡しません。


そうやって、なんやかんやシュウにちょっかい出すのはもう止めて。

ちんちくりん3姉妹さん。

今日の情報提供には感謝してます。


でもね、大精霊様たちが言うように私たち自身でもっと情報を集めて、そして私たち自身が正しいと思う方向に進んでいた来てと思います。


その結果、大精霊様たちの思うところと少しづつ離れてしまうかもしれません。

でも、それが輪廻の会合に集う者どものさらに中心にいるシュウと私の意志です。

そうよね、シュウ。」


「おっ、おう、エリナの言っていることは正しい、と思う。」


「だから、私たちがいろいろなす前に、自分たちの意志を押し付けるのは止めて。それを誤魔化すためにいろいろ仕掛けるのは不愉快よ。


私は水の魔法術士として、第1083基地の泉に礼拝をします。

これからは真剣に祈ります。すべての生きるものの幸せを願って。

シュウはどうするの? 」


「俺はその隣にある祠、普通のやつじゃなく、その後ろにある特別な祠にエリナと同じように真剣に祈ります。

俺たちのなさねばならない輪廻の会合とその先にあるすべての生きるものの幸せを掴む戦いの勝利に。」


「"ごめんね。輪廻の会合に集いし者が、特に中心にいるものがここに来るなんて2000年ぶりなもので、いろいろ興奮して、戯れてしまったわ。


ごめんなさい。


でもね。

ふざけているように見えるかもしれないけど本当に私たちは君たちの輪廻の会合とそれに続く対処の成功を祈っているの。

今日お話したことは全て真実を告げたつもり。


うふふふっ。

でももうすべてを鵜呑みにすることはないようね。

そう、情報は真と偽、裏と表があるわ。私たちの今日の話もそうかもね。


だからあなたたちはその足で、今日の話の真偽を確かめてほしいわ。


遊んでいてなんだけど、もう、仲間の元に帰りなさい。

みんな心配して待っているようよ。

ソニアちゃんもね。

あっ、礼拝は忘れずに、ねっ。"」


「ありがとうごさいます。大精霊様方。

俺は今日の話の真偽を確かめるためにも自分の意志で、前に進もうと思います。

でも、心の中ではすべて真実だと思っているかもしれません。


前に進みます。自分のためにも。」


「私もシュウと同じです。

自分の焦りを胸にしまって、物事の真偽、表裏を確かめて、シュウが進む道を助けていきたいと思います。


シュウの成功が私の幸せです。」


「"そうか、そうか。漸く前に進めそうか。

他人の言葉や思いに振り回されることなく、己の信じる道を進め。


それはきっとこの世に生きるものの幸せに通じると私たちは信じている。

もういけ。"」


「「はい、戻ります。俺たちのいるべきところへ。」」


「"じゃぁな。礼拝は忘れずにな。"」


「「はい。」」

「ソニアも一緒に戻ろ。」


「お兄ちゃん、元気出た? 」

「ちんちくりん3姉妹のバカ騒ぎで、自分の中にあるもやもやが晴れたよ。ありがとな。

じゃっ、帰ろか。」


俺たちは元の第1083基地の祠の転移魔方陣に帰って来た。


"シュウよ、アクアだ。祠の礼拝は無視していいから、泉に礼拝せよ。わかったな"

"ちんちくりん、また抜け駆けしようとしたな。ゆるさ~ん。"


活動報告に次回のタイトルと次回のお話のちょっとずれた紹介を記載しています。

お話に興味がある方はお読みくださいね。


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