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14話目 大精霊の力を宿すもの、大精霊の力を使う者 第4編

「え~と、何の話をしておったかのう。


そうじゃ、そうじゃ。

闇のアーティファクトとそれの力を使う者の話じゃったな。


死神ちゃんをこれからの探索メンバーに加えるのじゃ。

おそらくじゃがエルフ族か魔族の領域に行けばいずれ覚醒するじゃろ。


そして、闇の使徒と、使徒とは説明していなかったが力を使う者のことじゃ、月の女王が使徒と接触することで覚醒するのじゃ。月の女王本来の姿に。


天然平目ちゃん、うかうかしているとシュウを完全に月の女王に寝取られるぞ。」


「えええええっ、それはどういうことでしょうか。」


「輪廻の会合に集いし者どものさらに中心にいるものがシュウじゃ。

その両脇には妻となる光の公女と月の女王が付き従う。


つまり、重婚となるのじゃ、シュウは。

これは輪廻の会合というシステム上、重婚は決まっておる。


月の女王が本来の姿に覚醒したときに光の公女候補のお前が候補止まりだったらどうなる。んっ。」


「シュウが月の女王に惹かれていく・・・・・」


「その通りじゃ。逆にそなたが先に光の公女として覚醒した場合は、お前の方に惹かれる。


月の女王と光の公女はともにシュウの考えを実現するために尽くしぬく妻となるが、それは互いに序列が出てくるかもしれぬということじゃ。

第一婦人と第二婦人というようにな。


焦るとまた、例の結婚式の騒動のようになる可能性があるので、煽るつもりはないが、エリナよ精進を怠ると第二婦人、いや光の公女すらなれぬかもしれん。


おそらくその場合は別のやつが光の公女となって現れるのだろう。


それほど今回の輪廻の会合は強い。シュウを中心に置いた輪廻の会合は強い。

2000年前より上とみているのじゃ我々は。


それは前回の対処よりももっと素晴らしい対処に、素晴らしい各種族の未来が約束されると考えておる。


そのシュウを、そして、その脇を固める妻たる光の公女と月の女王の覚醒に我々は力を惜しむものではない。


しかし、脇を固める妻がシュウのやろうとしていることに対して力不足と判断した場合、遠慮なく輪廻の会合から外れてもらう。

そうしないと、力のある妻がシュウの脇に立てないからだ。


もう一度言う、シュウと共に歩みたいのであれば精進せよ。」


"ノームちゃん、あんまり天然平目ちゃんを脅しちゃだめだよ。

委縮したり、焦ったりすると覚醒から遠ざかるよ。


今回の結婚式騒動も輪廻の会合を促す一つのイベントかと思うし。光の公女に覚醒するための必要なスキルというようなものを身に着けるに必要なもんだったんじゃないか。


そのスキルの中身の一つとして、焦ってことを起こす前に結果だけでなく、その影響を十分に考慮せよという示唆があったように思うぞ。


天然平目ちゃん、要は目標を、精進を、熟慮を忘れずにということだと思うよ。


それを忘れずに、いつもの天然平目ちゃんのようにシュウと一緒に困難に立ち向かっていけばいいと思うよ。"


「ありがとうございます。

アクア様、さすが私の水の大精霊様。

毎日、泉で礼拝させていただきます。」


"やっり~ぃ。信者ゲット。"


「うぬぬぬぬぬ。

じゃ、儂はシュウを胡麻化してこちらの信徒にしようかのう。

幸いここでトリップしておることだしのう。

さすがに水魔法超究極奥儀はやりたがらんじゃろ。ふふんっ。」


「ところで、ノーム様、さらにお聞きしてもよろしいでしょうか。」


「祠に礼拝してくれるのなら、何でもこたえるぞ。」


"卑怯もの~ぉ。"


「ふふんっ。

で、何を聞きたいのじゃ。」


「光の公女に仕えるアーティファクトと使途はどうしておりましょうか。」


「信者となるか、天然平目ちゃん。」


「はい、喜んで。」


"ああっ、ちんちくりん×2が禁則事項に手を染めようとしている~ぅ。"


「はんっ、信者獲得のためじゃ。


まずは土のアーティファクトと使徒は人類領域に居ない。

これも試練となるが魔族領域とエルフ領域を探すがよい。


次に風のアーティファクトはここにおるよな、そして使徒はソニアちゃんだと考えておる。」


「えっ、ソニア様は土と水の魔法術士で風ではありませんよね。」


「ソニアちゃんも使徒となるのに試練が必要ということじゃ。


今、風神を渡しても使徒として覚醒はせんじゃろ。


まして、決して雷神を指にはめさせてはならん。

今日来てもらった最大の理由の一つがこのことを知ってもらうためだった。

そのためにソニアちゃんにはケーキを買いに行ってもらって、この場に同席できないようにしておるのじゃ。


おそらく、風の大精霊と会合すれば使徒として覚醒するのではないかとみておる。そう考える理由はまた試練が進んでから、頃合いを見て話してやろうかのう。」


「わかりました。

では、水の使徒は? アーティファクトは吹雪おばちゃんですよね。

今石棺に入っていますが。」


"それは俺が言うのが筋だ。

水の使徒も人類側に居ない。

魔族とエルフ族の領域で探すのだな。"


「最後に炎だが。アーティファクトは魔族の領域に、そして、使徒は人類側に居るようじゃ。


誰かはある程度は予測しているが特定できておらん。


こいつが一番やっいかもしれんのう。アーティファクトを身に着けても、炎の大精霊に会合してもおそらく覚醒はせんじゃろ。


なにか強烈なイベントがないとな、まぁ、それがなんだかはわからん。


そして、そのイベントを発生させるのもシュウとその妻たちの役割だと思うのじゃ。


最後の闇は先に言ったように死神ちゃんを連れていけ。」


「今までの話をまとめると、エレナとソニア、そして死神さんを連れて魔族とエルフの領域に行って必要な運命の会合を果たせということでしょうか。

とりあえず炎の使徒の覚醒は最後にしてもいいと。」復活した俺


「そうなるのう。

素晴らしい、その理解力はさすがだ。

毎日、祠で礼拝するとその能力に磨きがかかるぞ。」


「わかりました、毎日、祠で礼拝させていただきます。

ところで、魔族かエルフ族の領域に行くにはどうしたらいいんですか。」


「それはじゃな、転移魔方陣・・・・、もがもが・・・・」


"ノームちゃんそれだけは言ってはダメだ。


お前が消滅して、今回の輪廻の会合も消滅するぞ。


俺をひとりにしないでくれ~ぇ。


シュウ、それ以上聞くな。これは絶対だ。


魔族とエルフ領域に行く転移魔方陣を自力で探せ、これは必要な試練だ。

わかったな"


「ちぇっ、わかったよ。アクア様。

とりあえず、今まで通り魔族の社を教会に変えながら、その特別な転移魔方陣を探すよ。」


"それでいい、そのまま進め。"



「輪廻の会合はやらされるんじゃない。

俺が自ら望んで全種族の生き残りをかけて突き進むんだ。

これが俺の戦いだ。


エリナ、一緒に戦ってくれるか。

どちらかが屍を晒すことになっても、それを超えててでも、俺の思いを実現したい。」


「もちろんですよ、旦那様。進みましょう、前に。

未来にみんなの笑顔を繋ぐために。

行きましょう。

それが地獄の果てでも。」


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