4話 味方(装備)獲得
白蛇はとても綺麗だった。
まるで、暗闇の中一点の曇りもない満月がいつもより増して、輝いているようだった。
しかし、それよりもライリーさんの驚き方が、迫力があった。
口を開いたまま、意識がハッキリとしておらず、ぼうっと尻餅をついていた。
どうやら、腰が抜けていたらしく、意識が戻ってから僕に手を伸ばしてきた。
普通の3歳児だったらムリだろうが、体全体に魔法を使って無理矢理持ち上げた。
そこで、一言、
「神獣だ。」
そこは、感謝の言葉を述べるべきだろう。
つまり、それどころじゃないくらい驚いているということだ。
一応、聞いておく。
「しんじゅうってなに」
「神獣とは神の使いだと言われている。200年以上生きてきた中で、噂で聞いたことがあったが本当に実在していたとは…。」
ええっ‼︎ライリーさん200歳超えてたの?
見た目20代前半なのに!
その事については、また後日聞く事にしよう。
実際のところ、転生を2回経験をしたから神の使いがいても驚きはしない。
味方の可能性があることに対して、驚いている。
完全に、チート枠だ。危険な香りがする。
っていうか、本当に味方になるのか?
しかも一回でも会ったことがあるって何者?
ひとまず、こういうスピリチュアルな生物は喋れるはずだから、喋ってみよう。
「しんじゅうさん、みかたなの?」
そこから、10秒蛇と見つめあった。
すると、ライリーさんが不思議な顔をしながら尋ねてきた。
「アメリア、お前、魔物とかと喋って事でもあるのか?」
「えっ!しんじゅうはとくべつあつかいじゃないの?」
「確かに神の使いだから特別だけど、逆に他の魔物との違いって実在が確認されたことがないことくらいじゃね。」
ザックリなライリーさん。
いや確かに言っている通りだけど、そこ違うよね。
あっ、チート感が薄れてきた。
さっきあんな表現をしたのに普通な蛇に見えてきた。
なんか、存在感も薄れてきた。消えかけている。
⁉︎ 本当に透明になってきた!
ここで、ライリーさんのビックリな発言がある。
「なんか、相性のいい魔物に自分の魔力を与えると、パートナーにできたっていう話も聞いたことがあるなぁ
しかも、喋れるわけではないけど、意思疎通はできるらしい。」
「はやくいってよ〜」
「ただ、神獣が相手だから当てはまるかどうかわからないぞ。」
「たんさくのまほうでみかたってなってたのに?」
「っそうだっt…いや、分かってたけど、一応な、ほら、やばい事とかあったらどうしていいかわかんないし。」
さすが、あんなに驚いていたのに、いつの間にか平常運転になってる。
いつものちょっと残念なライリーさんに戻った。
とりあえず、消えかけている、蛇に魔力を与えてみよう。
喜んでる、すごい。
確かに言葉は話せないけど、感情が伝わってくる。
なんか、さっきはなんか気にしていない雰囲気を出していたから諦めて、違うところに行こうと思っていたっぽい。
ごめん、ごめん。ライリーさんの影響で、普通の蛇みたいに思っただけだから。
これって仲間になったっていう事でいいのか?
何になるの?
なんて思っていたら、いきなり、体に巻きつかれた。
やばい、死ぬ。こんなデカイ蛇に体巻き好かれたら、死ぬ。
そしたら、ライリーさんはがこんな事を言ってきた。
「どうなった?」
ライリーさん、マジですか。このヤバイ状態、理解できませんか?
体を動かそうにも、蛇が何かしているみたいで、下手に動けない。
「おいおい、さっきから、そんなところで固まって何してるんだよ。」
そこで僕を触ろうとした瞬間にいきなり、ライリーさんが戦闘態勢をとった。
早すぎて、見えなかった。
「ライリーさんどうしたの?」
「…今、何をした。」
冷静なライリーさん、怖すぎて足と足の間から液体が出てきた。漏らしちゃった。
「な、な、な、なんもしてないですよぉ」
「?じゃあ今のはなんなんだ。…つまり今のは神獣のした行動か。」
冷静なライリーさん、いつもと違くて、頭の感覚がすごい冴えている。
「アメリア、すごい鎧を手に入れたな。」
「いや、そんなはなしなの?」
「そんな話。」
まあ、ライリーさんにかかれば、この程度の事か。戻るのが早い!
一応、ステータスを確認してみるか。
名前 アメリア・ファテマ・セビン
性別 女
称号 食べ放題
レベル 10
体力 10/10
魔力 1800/1900(神獣に常に100食べられている)
筋力 10
知力 200
攻撃力 10
防御力 10
特殊能力 時空間魔法 オートガード
装備 神獣
魔力100を常に食べられているが、代わりにオートガードを手にしている。
結構いいけど、基礎訓練が疎かになる可能性があるから、なんとかして解除する方法を知りたい。
時空間魔法を使ってみるか。
うん、うまくいった。
というか、『装備、神獣』ってやばすぎ。
まあ、完璧な、装備を手にしたから安全に生きていく事ができるようになったけど、修行はしっかりとやらないと。
「帰るか。」
「うん。」
「明日から修行するか。」
「うん。」
帰ったら、いつものように時空間魔法で修行もするけど、明日から、初めてのライリーさんとの修行が始まる。
気合い入れていこ〜!
なんか、言葉遣いが幼稚になった気がする。
今のを変えるか、前のを編集するか。迷う。