第0話
処女作発進です。お願いします。
「〜であるからして、今の全世界の食糧の供給率は著しく差がある。」
キーンコーンカーン
「おっ、それじゃ今日の授業はこ「ガタガタッ」れまでな」
教師が授業の終わりを告げる前に、多くの生徒が席から立ち上がり教室を飛び出していく。
「あー、疲れたわぁ〜」
俺は、授業で固まった背中の筋肉を伸ばすように両手を大きく挙げる。
「おいおい、まだ2限しか終わってないぜ?ってか、早く飯行かねーと席なくなるぜ?」
そこへ、髪を金色に染めた不良っぽい男がやって来た。
「俺の体感時間だと5時間は経ったね」
(ふぁ〜 、あーねむい。)
俺のいるこの学校は、全校生徒に対して食堂の席の数が全く足りていない。そのため席を確保できなかった者は、購買のパンか弁当を買うしかないのだ。
「仕方ねーな、じゃあ俺が適当になにか買ってくるわ」
そう言いながら手を振り、廊下へと向かって行く。
「おー、よろしくー」
俺はそんな親友の背中に感謝の念を送りつつ、次の授業の暇つぶしを考えるのだった。
放課後。
俺こと、神威一は親友である一ノ瀬貴律と下校している。
「一はもし飯が食えなくなったらどうする?」
貴律のいきなりのその質問に、今日の社会学の授業で習ったことを思い出す。
「あー、そうだな・・・・」
(あまり、意識したことなかったな)
そんな会話をしながら歩いていると、貴律といつも別れている交差点に着いた。
「じゃまた明日な、一」
「おう、また明日」
貴律と別れの言葉を告げ、青信号になった横断歩道を渡る。
キキーーーーッ
(ん?)
大きな音が鳴った方向を反射的に見ると、一台の車がこちらに向かってくるのが分かった。
(ウソだろ⁉︎)
そして、目の前が真っ暗になった。




