出会い、
俺、高木克也は、平凡な高校生。 顔の造形はそこそこ良いと自負しているが、
現在17歳の俺はいままで彼女が出来たことがないのだ。
なぜかというと、
「克也~、」
俺の友人達が窓際で手をふっている。なんだろうか?
友人の指差す方を見ると、小さな顔に細い四肢、キュッとした肉体に、大きな目、
そして、チャーミングポイントの、、、ランドセル。
「お前の好きな、小学生女子だぞ。」
一人の友人が言う、みりゃわかるっつの。
「だいたい、あれくらいだと、小一か二だろ。その年代に興味はねえよ。
俺が好きなのは、小学五か六なんだよ。」
そういうと、近くにいたクラスの中心的な女子グループが、ひそひそと、
「聞いた?いまのTHIS IS ロリコンの台詞。きもちわるいよね。」
「顔はいいのにね。」
そう、おれは、昔っからのロリコン気質で彼女がいないのだ。
これのせいで、クラスで浮き、俺のつるむ連中はオタク集団なのだ。
ついたあだ名はTHIS is ロリコン。
このロリコン気質は、もう中二ぐらいで自分でもきずいて、隠そうとしたのだが、
ひょんなことからばれてしまい、いまにいたるのだ。
直したくても直せないんだよなあ。どうにかしたいんだけどな。
そうして今日も退屈な授業を終え、いつものように帰路になっていると、
前方からの物に衝撃をうけた。
俺の好きなキュッとした身体で、身長もたぶん130cmぐらいで、あからさまに、
見た目小学生なのに、高校の制服を着ている。
うちの制服だから、見間違えるはずはない。え?なぜ?どうして?
「ちょっと、」
妙に甲高い声。完全に子供の声だ。
さっき衝撃を受けたのは、俺の趣味ばっちりの小六体型で、可愛い童顔で、
まあ、恥ずかしいが人目惚れだ。
理由はわからないが、うちの高校の制服という事は、この子は高校生。
もし、この子と付き合ったら、俺はリアルな方のロリコンではなくなる!
そんなことを思っていたら、目の前の彼女が続きの言葉をいう。
「邪魔。まじうぜえ。さっさと死んでくれる?」
綴られた言葉は、素直な子供とは程遠いものだった。
これが、俺と彼女、神崎夏帆との出会いだった。