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✦ 『魂等級ゼロと嘲笑された俺は、異世界で規格外でした』  作者: maruhiro
【第4章 選ばされる側――学園という制度】
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── 第66話─選べるようになった日──

ここまで読んでいただきありがとうございます。

続きが気になったら、ブクマしてもらえると嬉しいです。

 それから、何日かが過ぎた。

 講義室。

 中庭。

 人の多い廊下。

 場所を変えながら、レンは何度も“選ぶ”ことを繰り返した。

 止める日もあった。

 外す日もあった。

 あえて通す日もあった。

 失敗もした。

 外すつもりで止めてしまい、空気が固まったこともある。

 通したつもりで、余計な視線を集めたこともあった。

 それでも――

 「分からないまま起きる」ことは、減っていった。

 案内役の女性は、だんだん口を出さなくなった。

 白外套の男は、記録を取らなくなった。

 初老の教師は、質問しかしなくなった。

「今のは、なぜ外した?」 「なぜ通した?」

 答えられない日もあった。

 でも、選んだという事実だけは残った。

 セイルは、相変わらず何も言わない。

 ただ、レンが間違えた日は、必ず近くにいた。

 中庭で誰かが転びそうになったとき。

 口論が一歩、先に進みそうになったとき。

 小さな事故が、大事になりそうな瞬間。

 レンは、もう反射で止めなかった。

 ――どこを削るか。

 ――どこまで通すか。

 考える時間は、ほんの一瞬だ。

 それでも、その一瞬があるだけで、世界は違って見えた。

 ある日、初老の教師が言った。

「もう“訓練”とは呼びません」 「君は今、自分で使っています」

 レンは頷いた。

 完全じゃない。

 失敗も多い。

 でも、分かっている。

 この力は、

 壊さないために消す力じゃない。

 生きたまま、次へ進ませるための力だ。

 ――そして、その日。

 学園の外から、

 “今までと違う種類の事態”が持ち込まれた。

 レンは、初めてそれを見て、思った。

 これは、外すだけじゃ足りない。

仕事で更新遅くなってすみません。

※毎日19時頃更新

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