表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/68

── 第42話─── sideエルド「焦りの所在」──


 

 計測盤の数値は、今も変わらない。

 魂等級ゼロ。

 分類不能。

 暫定処理、継続中。

 ――問題はない。

 少なくとも、判断そのものには。

 私は規則通りに処理した。

 感情を挟まず、確率を見て、破綻しない方を選んだ。

 それは今も変わらない。

 想定外なのは、結果が静かに動き続けていることだ。



「保留で止まるはずだった」

 独り言が、管理層の空間に吸われる。

 記録は保たれている。

 逸脱も、違反も、まだ存在しない。

 なのに、現場は落ち着かない。

 管理区域に移した判断は正しい。

 衝突を避け、干渉を減らし、時間を稼ぐ。

 合理的だ。

 誰が見ても、問題はない。

 

 ――精霊の反応を除けば。

 あれは想定に含まれていなかった。

 付随要素としては記録されていたが、

 あそこまで明確に「方向」を示す存在ではなかった。

 だから、処理は遅れた。

 それだけだ。

「誤りではない」

 言葉にして、確認する。

 私が間違ったわけじゃない。

 条件が、後から変わっただけだ。

 もし感情で動いていたら、もっと簡単だっただろう。

 

 切るか、閉じるか、隔離するか。

 だが、それは最悪の選択だ。

 世界は、説明できないものを嫌う。

 私はそれを防いでいる。

 だから焦る。

 後悔じゃない。

 説明が追いつかなくなるのが、嫌なだけだ。

 盤面を閉じる。

 再判定は、まだ終わっていない。


 ――正しさが通用しない状況が生まれただけだ。


 それを、修正する責任が、まだ私に残っている。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

今回は少し視点を変えて、向こう側の事情でした。

ブクマや感想、顔マークなど反応もらえると励みになります。

続きを書く力になりますので、気が向いたらぜひ。

※毎日19時頃更新

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ