二歳児の挫折
あれは、今は中学生の長男がまだ一人っ子で二歳だった時のことである。すでに保育園児であった彼。園児のアレルギーに対応するため、アレルギーの子は色のついた椅子にすわらせており、牛乳がダメな子は豆乳を飲ませたりしていたのである。全くアレルギーのない長男であったが、子ども心に、特別な色の椅子に座って特別なものを食べたりしていることって憧れ的なものをもっていたのであろう。
あるとき、一緒にスーパーで買い物をした帰りのことであった。「○○たん、これが飲みたい」と母に言ったのは豆乳。そう、きっとおいしいに違いないと子どもながらにあこがれていたそれである。
おうちに帰り、こたつの台の上にそれを置き飲んだ彼。ふと見たら、撃沈していたのである。悶絶ともいえる。下をむいて額をを床につけ丸まって、なんともいいがたい状態になっていた。まずいと言ってはいけない、買ってほしいといった手前飲まねばならぬ、でも飲めないっていう葛藤状態であったであろう彼。
思わず母は言った。残していいよと。
今になっても思うその時、アレルギーについて二歳児なりに感じることがあったのかなと。本人は全く覚えていないだろうできごとだけど、母としては時折あの姿を思い出してしまうのであった。




