表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/238

ライナスの毛布

 赤ちゃんには、癖があることがある。

 指しゃぶり、おしゃぶりだったり諸々あるが、長男は、毛布をしゃぶる癖があった。

 半年頃から寝るときにかけていたひざ掛けさいずの毛布をきがつけばしゃぶって寝ていたのであった。ミルク育ちであり、飲んでおけば寝てくれる手がかからない子であったが、次第に、毛布がなければ寝れない子になっていたのである。かじる場所は端っこの定位置がありミルクくささや黄ばみがありつつ。

 車で出かけて眠くなった時に、毛布がないと泣き続ける結果になってしまったり。洗いかえがあるわけでもないので、半分にきり、さらに時の経過とともに半分の片方はもう半分と3分割される結果になったのである。

 そんな長男であるが、1歳半のころから保育園に入園。ここでお昼寝問題が発生するわけである。保育園の入園面接で相談。保育園に慣れるまでは、持参の了承をいただき、毛布をかかえて登園の日々。本人の安定剤であるので、不安になると持っているだけで満足、もしくはかじって安心だったり。次第に慣れた保育園生活では、毛布がなくても眠れるようになり、時々不安やなにかがある時だけ持参する形になったのであった。

 自宅では、相変わらず毛布生活を続けており、こうなると心配なのがどのタイミングで毛布からの卒業をするかといったことである。3歳目前で弟が間もなく生まれ、引っ越し&転園が決まっていたなか、このままでは、いつまでたっても離れられないと、本人と約束をしてみたのである。

 「もうすぐ三歳だね。お兄ちゃんになるから、もう毛布はおしまいにしようか」と。とりあえず、肯定の返事はもらえ日々が過ぎゆき迎えた3歳の誕生日。

 「三歳になったから毛布はもうやめる」ときっぱり宣言し、あっさりと毛布と別れをつげ、ちょっぴりお兄さんになった長男なのであった。

 その成長っぷりに嬉しいんだけど、ちょっとさみしいような気もする勝手な親心なのであった。毛布を咥えている姿はとても可愛いものであった。

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ