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異世界召喚編 リア

 王が部屋から離れた後、騎士達も出て行った。

 そうすると、メイドの格好をした人が僕たちの前に現れた。


「それでは部屋にご案内いたします」

 赤いロングヘアをなびかせ、彼女は喋りだした。


「えっと、あなたは……?」


「私はこの城で働く召使いです。私の事はどうぞ、リアとお呼びください」

 そう言うと、ニッコリ笑った。

 僕と竜は、彼女のおしとやかな笑顔に思わず赤面してしまう。


「メイドさんだ〜!初めて見たよ〜!!」

「み、湊くんもメイドさんとか……好きなんですか……?」

 愛佳はメイドを見ながら興奮して、加恋は僕を見ながらほっぺを膨らませている。


「リアさん!早速部屋に行きたいな〜!!案内お願いできますか〜!!」


「かしこまりました。ではご案内致します」


 ーー


 その後、リアさんは竜・愛佳・加恋の順番に一人ずつ部屋に案内していった。

 最後に僕の番になり、同様に部屋を案内してもらった。


「夕食時にまたお呼びします」

 そう言うと、リアさんはどこかへ行ってしまった。


 ……。


 部屋の中にあるベッドに潜り込んだ。


 (普通の高校生だった俺たちが、異世界へ飛ばされた。)

 (本物の騎士やメイドさんに会った)

 (てか、異世界って実在したのか)

 (そこで魔王を討伐して欲しいと頼まれた)

 (やっぱ、魔王って実在するんだな)

 (一般人の僕達が魔王を討伐なんて本当に出来るのか?)


 色々頭の整理をしながら考えていると、いつの間にか眠ってしまった。


 ーー


 コンコン。


 ドアをノックする音が聞こえる。


「は、はい!!」

 思わずビックリして、変な声を出してしまう。


「リアです。夕食の準備が出来ましたので、お呼びさせていただきました」


「ありがとうございます」

 窓の外を眺めると夕暮れ時になっていた。僕はベッドからゆっくり起き、部屋を出る。


 そこには他の3人もいた。

 全員疲れた顔をしている。


(みんなも色々考えてたんだな……)

 そう思いながら、リアさんに食堂へと案内してもらう。


 ーー


 長い廊下を歩き、とある部屋へ入る。


 そこには大きな長テーブル、テーブル上には豪華な料理が並んでいた。

 天井には金ピカのシャンデリア。横には王宮の庭を一望できるほどの大きな窓ガラス。


 思わず唖然していると、テーブルの奥から声が聞こえた。


「ちょっとは休めたか?では、共に食事をしようではないか」

 そこには、先ほどの王、キンガールがいた。


「失礼致します」

 僕たちは、リアさんに席へ案内してもらい。椅子に腰掛けた。


 次々と運ばれてくる豪華な料理に思わず戸惑う。

「……」

 僕も竜達もどうしていいか分からずに固まっている。


「遠慮するではない、腹一杯食ってくれ」

 キンガールが優しく微笑んでくれる。


「い、いっただきま〜す……」

 愛佳が手を合わせ料理を食べようとする。


「俺っちもいただきます……」

 竜も続けて食べようとする。


「い、いただきます……」

 加恋もゆっくりと料理を口に運ぼうとする。


「いただきます……」

 僕も料理を口に運ぶ。


 料理を口に運んだ瞬間4人で口を揃えて言った。

「美味しい!!」

 スープ・肉・野菜。全てが美味い。

 美味いだけで表現していいのか、それ以上の言葉があればいいのに。

 そう思いながらむさぼるように料理をたいらげる。


 僕たちはあまりの美味しさにすぐ完食してしまった。


「あ〜美味しかった!!ごちそ〜さま〜!!」

 愛佳が満面の笑みで手を合わせる。


「皆のもの今日はお疲れであろう。部屋でゆっくり休むといい。明日の朝もう一度大広間に集まってくれるか?」

 僕たちは了承した後、各部屋に戻りゆっくりと休んだ。

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