クエスト受注と援軍
目覚ましが耳元でジリリリリリと鳴る
目を覚まして時計を見ると
現在7:26
目覚ましを止め
ベットから出てリビングに向かう
「あ、おはよー お兄ちゃん」
詩音が朝食を作っている
いい香りがキッチンから
リビングへと漂ってくる
「おはよう、詩音
朝からありがとなー」
俺は詩音の料理ができるのを待ちながら
テレビを付ける
映し出されたのはニュース番組のようだ
「おはようございます
今日もニュースをお伝えしていきます!
まずは、最近人気のVRMMOについてです
先日ゲーム会社で起きた事件も記憶に新しいでしょう
このVRMMOのゲーム
Eternal Utopiaの登録者数が
10万人を突破しました
このEternal Utopiaで攻略組と言われる
とあるゲーム会社をスポンサーに持ち
ギルドメンバーの全員がプロのゲーマーである プロゲーマー集団 バロック のリーダー
プレイヤー名 陽炎さんより
メッセージを頂きました
こちらをご覧ください
『プロゲーマー集団 バロック のリーダーをしている、陽炎だ
このゲームの最前線にいるが
なんとも張り合いがなくてな…
だから、俺らと張り合いたい挑戦者!
ここでは、全てプレイヤースキルがものを言う! 運動神経や感覚それらが発揮される場だ!
Eternal Utopiaで待っているぞ!』
自分こそはと思う方は挑戦するのもいいのでは無いでしょうか
次のニュースで…………」
Eternal Utopiaの攻略組
バロックの陽炎か…
「お兄ちゃん ご飯できたよー」
詩音が朝食を持ってくる
「なんのニュース?」
「ゲームだよ
VRMMOのEternal Utopiaってやつ」
「あ、お兄ちゃんやってるやつか」
詩音も興味をもったみたいだ
「詩音もやってみるか?」
「いいの?」
「あぁ 今度ゲームを一緒に買いに行こう」
「えへへ やった〜」
詩音も喜んでくれたみたいだ
俺との交代制ではあるが
家事をしてくれている分
甘やかしてやりたくなる
「それじゃあ、今度の日曜日
ゲームを買いに行こうな」
「うん!」
朝食を食べ終わり
詩音にゲーム内で美月と会う約束があると
伝え、自室に戻る
「そろそろ
ログインしますか……
……リンク開始」
目を開くと宿屋の天井
そろそろ光姫も来るかな
そう思い宿屋の前で待っていると
光姫が宿屋から出てくる
「あ、煉くん おはようー」
「おはよう、光姫」
光姫と合流し
今日のことについて話す
「弓士組合も最初は魔石回収のクエストなのか?」
「うん そうみたい」
「なら、一旦別行動して
クエストを受注してから一緒に狩ろう」
「それが良さそうだね」
「クエスト受注したら
この町の中心にある噴水前に集合で」
「うん 分かった!」
今日の日程が決まり
光姫は弓士組合、俺は支援士組合へと向かう
町の外れ支援士組合の屋敷へと到着する
中に入り受け付けの方を見る
リーシャの姿は見受けられない
ならば、図書館かと
俺は二階へと向かった
図書館の奥へと向かうと
リーシャの後ろ姿が見える
「リーシャ クエストを受けに来たよ」
声をかけると
リーシャが俺の存在に気づく
「あ! 煉お兄ちゃんです!
クエスト受注なのです?
今受けることができるのは魔石回収です!
受けるです?」
今受けれるのは魔石回収だけか…
「魔石回収か…
一体なんの魔物の魔石を?」
「今回持ってきて欲しいのは
ワイルドボアの魔石8個と
ボブゴブリンの魔石16個、
サンダーバードの魔石2個です!」
ワイルドボアに
ボブゴブリン、サンダーバードか…
ワイルドボア
巨大な猪の魔物だ
突進が強力なものの対処ができれば
十分戦える魔物だ
ボブゴブリンは
絶対に20体以上で行動していて
連携に優れて弓や短剣を扱う個体もいる
そして魔石がドロップしやすい
サンダーバードは大型モンスター
雷を纏い空を舞う
範囲スタンやデバフを得意とし
雷魔法による攻撃もできるため
弓士系がいる上で
パーティで戦わないと勝てないとされている
少し考えて
あることを思いつき
ある男へとチャットを送る
返事が返ってきたので
クエストを受けることにする
「それじゃあ 受けることにするよ」
「りょうかいなのです!
それではいってらっしゃいなのです!」
クエストを受注し
光姫との合流地点である噴水前へと向かう
噴水前に到着すると
「あの……人を待っているので……」
「えー いいじゃんかよ?
俺ら強いし守ってやれるぜ?」
「あの、ほんとに結構ですので…」
「はぁ? 俺らと一緒が嫌な訳?」
光姫が男二人に囲まれていた
またナンパか……
一人で噴水前にいたため
狙われてしまったのだろう
完全に俺の落ち度だ後でちゃんと謝ろう
そう思いつつ光姫のいる方へ近づく
男の一人が光姫の手をつかもうとする
俺は足に身体強化を施し加速する
一瞬で光姫の目の前に立ち
男達から光姫を隠す
「悪いけど、俺の連れなんでね
お引き取り願おうか」
若干声に苛立ちが出てしまう
「あぁ? なんだてめぇ?
邪魔だ! さっさと消えろや!
そのおねーちゃんには
俺らがたっぷり可愛がってやるんだからよ!」
俺は男共を無視して
光姫の手を取りこの場から立ち去ろうとする
「おい! どこ行くつもりだ!」
男共が行く手を塞ぐ
「逃げようってか?
なら、まずてめぇをここで潰してやらぁ!」
男共が武器を取り出し
決闘の申請をしてくる
仕方ない戦うか…
そう思って男共も前に出たそのとき
「おいおい!
ここで喧嘩はよくないな!
やるんだったら外でやんな!
それでもやろうってんなら
俺たちのギルド ワダツミが相手してやる!」
ガハハハと豪快に笑い登場したのは
俺が先程、支援士組合で
チャットして呼んだ
ガイ率いるギルド ワダツミ だ
ワダツミは生産系でありながらも
トッププレイヤーと肩を並べる程の実力を持った武闘派でもある
男共も流石に ワダツミ のことを知っていたようで
逃げるようにこの場を去っていく
「ありがとな、ガイ」
「おう! いいってことよ!
それにしても相変わらず姫は
ナンパされてるなぁ!」
ガイが豪快に笑う
光姫がナンパされるのは
リリュシオン時代の頃からだ
プレイヤーの容姿は現実世界の容姿を元に
作り上げられている
そして、現実世界での美月の容姿はとても良いためゲーム世界の光姫もかなり容姿が整っているのだ
そのせいでリリュシオン時代からもかなりナンパされていた
「あの野郎どもについては俺の配慮が足りなかった、ごめんな、光姫…」
「ううん、煉くんのせいじゃないよ…
私も強く言えなかったし……」
「いや、だとしても…
次からしっかり配慮するし
今度なんかお詫びさせてもらうよ」
「煉くんがそう言うなら……」
光姫も納得してくれたらしい
そして俺は、
絶対に光姫を守る
戦闘面でもさっきみたいな場面でも絶対に
自分自身に対して誓いを立てた
ちなみに種族は
シークレットクエストをクリアすると
変更できるようになる
素早さと器用さに長けた
猫人族
MPが多く魔法に高い適正を持つ
妖狐族
空を飛び高いHPとSTR、VITを持つ
竜人族
STRとAGI、INTの値が以上に高く
他のステータスも平均以上には高い
鬼人族
などがあり
ちなみに煉は
光姫の猫耳や狐耳がすごく見たい(圧)
らしい……