『神々の復活』 万雷天駆大槌ノ神
俺、光姫、紫音、緋扇、そして
ガイを含むワダツミのメンバー
木菟を含む梟のメンバーは王都に来ていた
なぜ王都かというと
イベントマップにはそれぞれの主要都市からでしか行けないためだ
「そろったな! それじゃあ行くか!」
俺たちは新マップへと転移した
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「「「………….」」」
俺たちは転移先の光景に目を奪われていた
草原に森林、轟雷鳴り響く巨大な山
天空には神の領域であるかのように
浮島が浮かんでいる
俺たちがその光景に見とれていると
「あ、あの…」
振り向くと狐耳の少女が立っていた
「君は…?」
代表して俺が少女に質問する
「私はこのフィールドについての説明を任されています
ロコと言います!」
少女、ロコはそう言って
俺たちを町へと案内した
ロコに聞いたこのフィールドについて
まとめると
・クエストはフィールドやこの町で一定条件を満たすと開始される
・神々にはそれぞれ領域がある
・神々のクエストを攻略すると限定アイテムや装備が手に入る(神々を倒した場合はレアアイテム、装備)
ということらしい
ロコと別れた俺たちは手分けして
情報を集めることにした
俺は中央広場でNPC達から情報を集めていた
商店で品物なども見ていると
「あのー
えっと、、すいません…」
振り向くと先程別れた狐耳の少女ロコが
立っていた
「どうした?」
「たしか、煉さんでしたよね?」
「あぁ」
(NPCから話しかけてきたということは…)
「先程から色んな人に話しかけていたみたいなので…」
「あぁ、情報収集を、な」
話す度に狐耳が気になる
ピクピク動いてて可愛いな…
「そうだったのですか
その、どういった情報を?」
これは恐らく
クエストを始めるための会話だ
慎重に行かねば…
「神々について、ちょっとね」
考えた上、どうすればいいのか分からなかったのでそのまま答えた(語彙力がなくて…)
「なるほど神々ですか…
なら、こういったお話は知っていますか?
あそこに見える大きな山についてです」
ロコは俺に話を聞かせてくれた
山には轟雷がいつまでも鳴り響いている
それは雷纏う神が居るからだと言うこと
そして、神の名は『トール』
ロコに感謝し
俺はみんなを集め情報を伝えた
「という訳で経緯は分からないけど
『トール』に関する情報が集まった訳だが」
「とりあえずパーティを組み直して挑戦してみるとするか」
木菟が少し残念がっていたようだが
俺たちはパーティを組み直す
すると
『クエスト 万雷天駆大槌ノ神 が開始されました』
クエストが開始されたようだ
どうやら情報を貰い
パーティを組まないと始まらないようだ
それにしても
万雷天駆か……
みんなも同じことを思っているようだ
(((天駆ってなに????)))
いや、字を読むに天を駆ける的な事だと思うけど
空飛ぶの?!
そんな気持ちを抱きながら
俺たちの新マップ最初のクエストが始まった
山のフィールドを進んでいると
モンスターが湧き出す
「新マップ初戦闘だ! いくぞ!」
敵は竜型のモンスターだった
炎を纏うあの竜は、いやあの幻獣は…
「サラマンダー…」
サラマンダーが突進してくる
「衝撃に備えろ!」
ガイがタンクを指揮しサラマンダーの動きを止める
「水・氷属性のスキルで攻めろ!」
サラマンダーが止まった瞬間
木菟が指示を出し
俺と紫音は飛び出し
サラマンダーへと接近し
後方では光姫達がサラマンダーに
ダメージを与えて始めている
「紫音! タイミング合わせるぞ!」
「うん!」
「「《居合・三雲》」」
サラマンダーに2本の線が入る
俺たちはサラマンダーを倒した
「なんとか、倒せるって感じだな」
「あぁ」
そろそろ自分でも装備を作り始めてみるか…
このイベントでいい素材が集まれば嬉しいが…
その後、特に厳しい戦闘もなく
俺たちは頂上
轟雷が鳴り響く山頂に到着した
山頂には人くらいの大きさの大槌があった
瞬間
大槌に雷が落ちる
雷を帯び光り輝く大槌は空へと上がっていく…
「よく来たな」
天から声が聞こえたかと思えば
轟雷の中でも一際大きな雷が落ちた
そして、雷の威力に驚く俺たちを前に
筋骨隆々の雷纏う男が現れた
恐らく彼が…
「トール…」
ゲーム内の筈なのに威圧に押されている気分になる
「あぁ! 俺がトールだ!」
トールの威圧に促されるように武器を構えた
「俺と戦うのか! いいな! その意気!
だが、まだ無理だ
俺に挑むには試練を突破する他ない
挑むか? いや、挑め!
初めての客だ! 挑んでくれないとつまらんからな」
試練…
一体どんな試練が……
「試練は全部で3つ
なに、どれも簡単だ! しっかり報酬もある!
1の試練は雷竜の牙を持ってくる事だ!
雷竜はこの山の中層にいる
俺を楽しませてくれよ?」
それだけ話すとトールは
雷雲蠢く空へと消えていった
雷のトールですね!
まだまだ神様出てきますよ!