黄色に咲いた花
プロローグのようなものです!
思い付いたものを、中編くらいの長さで書いていくつもりなので、よろしくお願いします!
…………あ、これは死ぬ。
人と言うのは、あっけないものだ。今まで必死に、その日を生きていくための生活を送ってこようが、どれだけの善行を積み上げようが……死ぬときは、一瞬。
……あっという間だ。あっけなく、終わる。
なんで自分がこんな目にと、理不尽を訴える暇だってない。死ぬと理解した瞬間には、もう死んでいるのだろう。
……だから……
グシャッ
目の前で、俺を『食おう』と口を広げ、迫っていた化け物が、まるで体内から爆発したかのように弾けとんだとき……夢ではないか、と思ったのだ。
そもそもこの状況事態が、夢みたいなものだが。
これは、死ぬはずだった自分が見た、刹那の夢……しかし、『夢』は俺に話しかけてきた。
「……大丈夫? 生きてる?」
うつぶせに倒れ、その場から動けない俺に、『夢』は……長く黄色に光る髪を揺らした少女は、ゆっくりと振り返り、俺を見下ろす。大丈夫かと、生きてるかと……問いかける。
「…………」
何も、答えられない。何を言えばいいのか、わからない。そうして、言葉を探している間に。
少女の形をした『夢』は、ゆっくりと俺に近づいてくる。その姿は少女のものでありながら、まるで人間じゃないもののようにさえ、思えた。
助かった安堵からか、張りつめた緊張の糸が切れた俺は……
「ぅ……」
そのままゆっくりと、意識を失った。