表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不器用な俺と王子様  作者: korone
10/29

無自覚の・・・ side 朝比奈 悠宇


ピーーーッ




聡太と森田君のチームの試合が始まった。



「ねえ、ねえ、真咲君ってちょっと怖いけど、格好いいよね・・・。」


「あ、私も思ってた!でもさ、話しかけても無視とかされちゃいそうでまだ話せてないの~」



少し離れた所に座る女の子の話し声が聞こえる。


聡太、モテたいって言ってたな・・・・。

ここで俺が、聡太はすごく優しいんだよって教えてあげたら聡太は喜ぶんだろうな・・・



「きゃ~!」



突然の歓声にハッとしてコートに視線を戻すと、聡太がバスケ部の木下君とジャンプボールをするところだった。


背が高いせいだけじゃない、明らかに高いジャンプでさらっとボールをタップして聡太チームの攻撃が始まった。


すごい・・・


パスが聡太に回る、大きい体が信じられない位早く動く。

木下君が必死にマークするけれど、力負けして弾かれる。


そのままドリブルで独走したかと思うと、突然、ゴール下にいる横手さんという少し小柄な女の子にふわりとしたパスを出した。


そのまま聡太がシュートすると思っていた様子の横手さんが、慌てて受け取ったけれど、

近づく敵に気を取られてシュートはリングにぶつかって外れてしまった。


それを見越したように木下君がリバウンドからの即攻をかける。



「ま、真咲君、せっかくゴールまで運んでくれたのにごめん~~」


「気にすんなよ、皆で楽しくやれたらいいんだし。」



視線は真っすぐ敵チームを見据えながら、謝る横手さんの頭を片手でポンと叩いて横を通り過ぎ、また木下君を追って走り出す聡太。



その後ろを、横手さんが頬を赤らめてヨタヨタと走っている・・・



よく森田君の頭もポフポフしている聡太。

きっと、さっきのは無意識だと思うけれど・・・・



「え~真咲君って、あーいうキャラ!?」


「やばい、うらやましい・・」


「男女混合って、置いてきぼり感強いんだけど、女子にもチャンスくれるなんて優しい〜」


「外したら怒るかと思ったのに意外ー!」



ギャラリーの女の子達が騒ぎだす。


聡太のモテたいって夢が叶いそうなのに、なんだか胸がざわついてしまった。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ