表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
壊れたアンドロイドは最後に虹を見る  作者: アルーエット
5/35

理由

空は晴れていた。

遠い昔にアダムとエヴァを祝福したように、二人の邂逅を見守っていた。

そんな空の下、ベンは手短に殺戮に至った理由を説明する。

「俺には妹がいたんだ。ずっと昔に。いや、8年くらい前だから、ずっと昔ってこともないか」

オリビアは無表情で聞いている。

「事件に巻き込まれてね。死に際に妹が言ったんだ。人をみんな殺してって。実行したのは、それを聞いてから5年はたっていたけど。まあ、そういうわけさ」

ベンは虚しい笑みを浮かべて、過去に思いを馳せる。過去を思い出すなんて、何年ぶりだろうか。忘れたことはなかったが、敢えて思い出そうとしたことはなかった。

「あたしはね…」

「あ、ああ!」

オリビアが話し出して、ベンは我に返った。

「人を殺すのが好きなの」

悪意のない、無邪気な笑み。

こんな澄んだ笑顔を、ベンは見たことがなかった。

「それはどういうことかな?」

「殺すことが大好きなの。むしろ愛しているわ」

こんな少女がそんなことを言うなんて、彼は信じられなかった。

サイコパスオリビア

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ