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証言
僕は一人になった。
父は僕以外の家族を殺した。
もともと別居していて、家にいなかったんだけど、ある日突然家にやってきた。
最初に母を撃った。兄にも足に一発くらわせ、動きを封じた。それで、父は兄に尋ねた。お前の弟、僕のことだね。そいつはどこだって。兄は、僕は病気で死んだと言った。父はそれを信じてもう何も聞かなかった。というのも、兄の頭にブチかましたからね。父は二人が死んだことを確認してから自分も死のうとした。だけどその時。本当にその時だった。母が別の男との間に作った子供、僕の妹がひょっこりやってきた。八歳のかわいい盛りでさ。僕はとても可愛がってた。
父は妹を見つけるやいなや、妹を捕まえた。そしていろいろしたあと、やはり頭に食らわせた。そして、父は自分にも銃口を当ててぶっ放した。
それをベッドの下でガタガタ震えながら見ていた僕は助かったわけさ。
もういいだろ?疲れたんだよ。何回も同じ事を話したんでね。休ませてくれない?お巡りさん。
番外編第1話




