新キャラ
「やあ」
と入って来たのは放送委員長の楠さんだった。
「あ、楠さん、どうしたんですか?」
「いやね、いまや人気絶頂の花奏さんにお話を伺いたいとおもいまして」
「おお、そうか」
楠さんは花奏先輩と同じ二年生でマスメディア魂を常に持った人だ。噂が立つところに現れ校内新聞をかき上げる。
「では花奏さん、いくつか質問をしますね」
「ああ、なんでも聞くといい」
「それでは、好みの体位を」
「は?」
一体何を聞いているんだ、この人は!
「そうだな、好きな体位か……」
何を真面目に考えているんだ、この人も。
「顔を見るのが恥ずかしい人ならバ○クだし、気分が乗っていれば騎上○……」
「ふむふむ。ですが正○位も捨てがたいのでは?」
「そうだな、相手の顔を見ることでさらに気持ちよさが増すかも知れない……なんだろう、すべて良いじゃないか」
真面目に考えなくてもいいのに。
「では次に、最近あった面白い話を」
「そうだな、ついこの前のことだ。私がAVを見ながら登校していた時のことだ」
「朝っぱらから何を見てるんだよ!」
思わず突っ込んでしまう。僕の突っ込みをスルーして言葉を続ける。
「電柱の脇にエロ本が転がっていたんだ」
「おお」
楠さんは声をあげながらメモ用紙に花奏先輩の言ったことをメモっていく。いや、メモる事か?
「そのエロ本を取るか取らざるべきかすごく迷ってしまった。もし手にしてさらにパンツが濡れたら返ってパンツを変えてこなければならなくなってしまう。いや、しかし、取らなければ一生後悔しそうだった。だから私はエロ本を手にとってパンツを変えに家に戻って遅刻しいちゃった」
「はははは」
「どうでもいい話だったね!」