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第一章  選帝の都は、曖昧な輪の内側に  Ⅰ-ⅰ  【マリーナ】

【ランカスティ家】は、神聖ライン帝国皇帝の血を引く四十八家の一つである。



またライン教会から、『神聖ライン皇帝』の座に就く権利と資格を有すると認められている【十六被選皇家】の一つでもある。



もっとも他の十五家ほど領地も大きくなく、爵位も、下から二番目の【子爵】にすぎない。



さらに現在ランカスティ子爵家の当主は、私――マリ―ナ・ランカスティの母であるリン・ランカスティであり、一ヶ月前まで、長女であるルシアお姉様と私の異端容疑が原因で、ライン教会の監視下に置かれていた。


つまり、軟禁状態だったのである。



しかし、新しくルクト様が法王として聖座に就かれたのを機に、母の軟禁が解かれた。



もちろん、このルクト様の決定に、内心で異を唱える者もいたはずだが、さすがにそれを表に出す者はいなかった。

ライン法王の権威に明らかに反する行為こそ、『異端』と看做されるからだ。



とにかく、これ以降、ランカスティ家は、表面上は『異端者』として扱われることはなくなった。



だから、いまだ数少ないながらも、ランカスティ家の居城である【エルトイック城】を訪問する要人も増え始めていた。



そして、【エルトイック城】を中心とする【スティア】の街も、かつても活気を取り戻しつつあり、【リディアス海の真珠】と称された姿を取り戻すのもそう遅いことではないように思えた。




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