第五章 世界の瑕疵-『扉』 Ⅲ-ⅱ 【ルクト・イリシス】
間違って投稿していました。
修正しております。
申し訳ございませんでした。
どれぐらい広い……の?
どれぐらい狭い……の?
そして、ここはどこ……なの?
……分からない。
わたしは、蒼色の世界の中に漂っているだけ……。
……お兄ちゃん…………は……?
あれ……?
な……に……?
……そう……だった……わたしは呼ばれたんだ。
誰に?
誰だろ……?
……分からない……よ。
お兄ちゃん……どこ……?
どこに……いるの?
ひとりにしないでよ……。
お兄ちゃん……。
▽
「……『共鳴』させるやと……?」
僕は、その言葉の意味することを理解できなかった。想像すら……できない。
「そうだ。ルシアとテレーズを『共鳴』させる。そうすれば、テレーズを『凍結』させることができる」
「『凍結』? なんやそれは!? もっと具体的に言ってくれ!」
僕の身体が熱くなっていく。
予感がした……レクラムの口から放たれる言葉の予感。
そして、それは……最悪のものだった。
「つまり、テレーズの"心"を強制的に停止させる」
……って……っているんや……何を言っているんやこいつは……?
停止?
何を?
誰を?
イリシスを?
イリシスの心を停止させるやと!?
上手く理解することができない。
上手く想像することができない。
しかし……上手く『創造』することはできた。
停止……心を停止……させる。
それは……。