6 特訓Ⅱ
そして羽織さんは神社の鳥居に背を向け、帰っていった。
確実にいなくなったことを確認して、
「、、、はぁぁぁ。死ぬかと思った。」
ものすごい量の息を吐き、吐露する。
(あの人といると、ほんとになんでも見抜かれそうだ、、、)
もう1週間ぐらい期間を開けて来てくれればいいのに、と思いつつ、いなくなったやつを探す。さっきまで視えていたはずなのに、どうして視えなくなったのか。
「ひとまずは安心だな。」
スサノオの声がどこからか聞こえてくる。
「、、、スサノオ、お前はどこに居るんだ。」
「拝殿に来い。」
言われるがままお賽銭箱の前に来てみると、依代が入っている箱から気配を感じる。
依代を見てみると
「、、、まさかこの刀の中にいるのか」
目を見開いて依代を見ていると、
「俺の依代だからな。」
スサノオはそう言い、するっと刀から出てきた。
(、、、なんか魔法のランプみたいだな)
「なんであの人が来た途端に姿を隠したんだ?」
「あの神薙はあまり好みではない。そもそも俺は神薙どもと仲良しこよしというわけではない。」
「ちょっと待て。あの人のことわかるけど、なんで神薙のことをよく思っていないんだ?それなのに俺を神薙にしたかったのか?」
これに関してはどうしようもなく疑問が出てくる。友好関係でもないのに、なぜ俺を神薙にさせようとするのか。
「ふむ、神薙どもが嫌いなわけではないが、神薙どものいる組織がどうも気に食わない。」
とスサノオは不満の表情で話す。
「その組織奴らの考え方が理解できない。というよりも内容は理解できているが俺の考え方とは似ても似つかない。古代より神薙の組織は存在していたのだが、今でもその考え方が根強くついてるからな。本当に気に食わん。だが、お前は奴らとは違う考え方だと確信している。姉上を助けるためにも、奴らの考え方を改めさせるためにも、お前が必要なんだ、晃。」
不満な表情からすぐ真剣な表情で話すスサノオだが、一方で
(え、じゃあ考え方がムカつくから俺と一緒に変えようってことか?)
晃は少し呆れたように感じた。
とんでもない神様だな、、と思いつつ、こいつにはこいつの事情があるとなぜか確信してしまう。
「、、、まあ信じるよ。お前のこと。」
「ああ。だが、この俺がいるんだからな、大船に乗ったつもりでいろ!」
スサノオは自信満々に返事する。
「それに奴らは俺のような神のことすらを神霊と総称するのだ。本当に腹立たしい。神霊と言うと弱く聞こえてしまうではないか!俺は強いのに!」
(、、、こいつのことほんとに信じてよかったのか)
と考えがよぎる晃だった。
「あともう一つ。あの人はただの巫女さんではなく本当に神薙なのか?」
「ああ、あの者は隠しているつもりだが、神薙だ。かなり手練れのな。」
(、、、あぁ、俺の第六感は間違えていなかった)
晃はそう思い、次ぎ会うときからも失礼のないように気を付けようと決めたのだった。




