風鈴がなる季節の思い出
「金田、学園祭の映画どうする?」
「恋愛映画か、アクション映画は?」
みーんみーんみーん。
暑い映画部の部室でみんな相談している。
ある部員が、
「部長、ゾンビ映画どうですか?」
「誰が脚本書くの?」
「部長ですよ」
「金田書いてよ」
「お前書けよ」
「わかった」
僕は映画監督を目指す、高校3年生の田中誠二。
みんなの会議は終わった。
僕達は家に帰った。
風鈴が鳴るような、暑い夏の夜長に。
「ゾンビ映画の脚本なんて書けねーよ」
ジョージ・A・ロメロの「ゾンビ」を僕は見た。
「ヒロインどうしようかな〜?」
僕は見よう見まねで脚本を書いた。
次の日、金田に脚本を見せた。
「悪くないけど、これどこで撮るの?」
「学校の屋上」
「それ、カメ止めじゃん」
「やっぱ運動場にしない?」
「そうしよう」
「これ、ヒロインどうすんの?」
「誰か、いないかな?」
「部員の森の妹は?」
「頼んでみよう」
僕達は部員の森を呼び出した。
「お願いがあるんだけど…」
「なんですか?部長?」
「映画部でゾンビ映画撮るじゃん」
「そうですけど…」
「で、ヒロイン必要なわけ」
「はい」
「お前の妹、可愛いじゃん」
「そうですか?」
「で、頼みがある」
「なんですか?」
「出てほしい」
「嫌がりますけど…」
「映画のためだ」
「わかりました」
僕達は森を説得して、なんとか出てもらうことになった。
「監督、ゾンビどうします?」
「顔黒く塗って、血のり塗っといて」
「わかりました」
僕達は準備を急いだ。
森が妹を連れてきた。
「こんにちは、森奈々子です」
「こんにちは、監督の田中誠二です」
「監督どんな映画が好きなんですか?」
「スターウォーズとE.T.」
「SF好きなんですか?」
「はい」
「田中早く撮るぞ」
「わかった」
金田に怒鳴られた。
「まずどこで撮る?」
「教室」
「わかった」
僕達は教室に移動した。
「スタート」
撮影が始まった。
女の子が教室で自習していると、扉が開き5人のゾンビが襲ってくる。
「なんなの?助けて〜」
森さんが教室を出るカットまで撮り終わった。
「カット」
「どうですか?監督?」
「うまいですよ」
「ありがとうございます」
「次、やっぱり屋上」
金田が笑った。
みんな屋上へ向かった。
「スタート」
襲い掛かるゾンビ、逃げる少女。
「きゃ〜」
ゾンビに襲われそうになるが、間一髪で逃げる主人公。
最後、屋上でゾンビに噛まれそうになるが、逃げるシーンで撮影が終わった。
「森さん、ありがとございます」
「監督、いい映画になるといいですね」




