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全属性の魔力適性
僕、ルーカス・ディ・キアスは、このキアス・キャッスルという名の「過保護な檻」の中で、日々、生存競争を強いられている。
僕の真の秘密――それは、僕が全属性の魔力適性を持っていることだ。キアス家が代々研究してきた魔力の全てを、僕は生まれながらにして扱える。けれど、この恐ろしい能力は、二人の姉さまに見つかるわけにはいかない。
アルヴィナ姉さまに見つかれば、「全属性の魔力なんて、危険すぎて体に悪いに決まってるわ!その魔力を封印する方法を調べるまで、あなたを特注の鉛製ケースに入れておくわ!」となり、エリス姉さまに見つかれば、「凄いぞルー!全属性の魔力があれば、訓練で更に強くなれるな!今日から一日に五回は山に登って、魔力のコントロール訓練だ!」と、僕は城の外壁を登る魔物として認識されるだろう。
だから僕は、「姉に隠れて魔法訓練」をする必要がある。




