宿敵同士のタックバトル
百年前‥‥
「この町は このまま奴隷として働かせるための施設に変わる」
「させるか‥‥弟たちやみんなのためにもここで死ぬわけにはいかない‥‥のに」
「そんなくさいことはあの世でやれ」
「体が動かない‥‥クッソォ‥‥」
この一撃で確実に死ぬ。そう思った時にそいつは現れた。
その男は残りの犯罪集団を一網打尽にした後なんの見返りも求めずに俺を含め、仲間と思わしき女性に傷ついた町の人を助けさせていった。
‥‥‥‥
「お前はバリックなのか?」
「久しぶりだな相棒。元気にしてたか」
「お前も生まれ変わっていたのか!前世の記憶を持ったまま」
「まあな、俺以外にもいるなんて驚きだったがな」
バリックは囚われていたクイナとプラナの拘束を解くと手を差し伸べた。
「でもどうしてこんなところに?しかもなんで俺がプラナと分かったんだ?」
「まあまあ。あちはわかるがまずはあの化け物を何とかしないとな」
「化け物って、うわ!なんだあれ」
振り返ると切られた傷からどろどろと血と泥が混じった膨らみが男を包み醜いモンスターになっていた。
「感動の再会もゆっくりさせてくれないってことか」
「そうみたいだぜ。どうするよ相棒」
「そんなの決まってるだろ。俺の風とお前の炎で交互に‥‥」
「そうだな単純に‥‥」
「叩きのめす!!!!」
発すると同時にモンスターへの猛攻撃が始まった。
プラナが背後に回るとバリックの炎のが地中からモンスターを覆うと風を全身にまとったプラナが中に入り込んだ。
「久しぶりだなこの空間も、この炎も」
「感じ取れるぜ相棒。炎に負けないくらいの熱いビートを!」
「ぐぎゃあぅぁああーーーーー」
炎を纏ったこぶしで四方八方からの一撃がはいる度に勢いをまして炎がモンスターの体を削っていく。
「そろそろ決めるぞーーー相棒ーーーー!」
「これで終わりにしてやるーーー!」
プラナがモンスターの頭上に飛ぶとモンスターを覆っていた炎がプラナに移り
一直線に貫いた。
「フィニッシュバーニングバード!」
「があぁぁぁ」
激しい音をたてると跡形もなく消え去り煙の中からプラナだけが少し焦げた状態で出てきた。
「何回やってもこの技スリル満点だな」
「だよな!またこのスリルを味わえてうれしいぜ相棒」
「まさか百年前の約束を果たされるとはな」
「いっただろ俺に二言はないって。とりあえず無事でよかったぜ」
お互いに拳を当てるとお互いに顔を見合わせ大声で笑った。