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セシャトのWeb小説文庫2018  作者: セシャト
幕間 それを人はエイプリルフールと言う
28/109

神様の4月1日

ふっふっふ!

セシャトの奴はよく眠っておるわ。

さて、何をして遊んでやろうか……頬のゆるみを感じるわ

 フードをかぶった小さな影が閉店して時間が経った古書店『ふしぎのくに』で蠢く。ケケケと含み笑いが店内に響く。



「まったく、私を誰だと思っておる。オヤツはこれ以上はダメ、夕餉はこれ以上はダメ! いつから子は親にたてつくようになったのか……少し身の程を教えてやろう」



 セシャトの愛用のパソコンをカタカタと触る。そしてツイッターのログイン画面に入ると適当にパスワードを入れるが、セシャトのアカウントにログインはできない。チョコボールをザラザラと食べながらその人物は焦点がずれ、虚ろな瞳になる。



「私に、破れぬとでも思ったか、バカめが!」



 その人物は健康的な褐色の肌に金色の御髪を持ったセシャト達を生み出した神様。男子と女子の色香を併せ持った神様、今のところ性別は不明とされている。

 そんな神様が悪戯をすべく、セシャトが寝静まった深夜を狙いこの作戦を慣行したのだった。神様は不満が爆発しそうだった。

 オヤツもご飯もセシャトが出す分量で与えられ、オヤツを買う為のお小遣いは日に千円しかもらえないという事。



「かの有名な、家電メーカーの創設者は日に四万の小遣いだったと言うではないか! 私を蔑ろにするのもいいかげんにせよ!」



 神様が怒っている理由はオヤツ等食欲の件だけではなかった。神様が外に遊びに行くと高確率で野良犬や野良猫に遭遇する。

 それらは神様に甘え、懐くので、神様は気分を良くして古書店『ふしぎのくに』へ連れていくもその全てをセシャトに断られた。

 終いには、セシャトの次の次に作ったヘカに「神様馬鹿なん」と罵られた事、神とは傲慢な者である。

 その神様は報復に、セシャトのツイッターアカウントを乗っ取る事にしたのだ。この日の為に神様は少ないお小遣いで大量にオヤツを買いこみ、セシャトにバレるまでの間。

 神様のその偉大さを世に知らしめようと考えた。



「4月1日は私の偉大さを世界中の人間たちが知る事になるのだぁ! ふふふのふ」



 ジンベイザメのフード付きの服を着て、ジンベイザメの髪留めをつけた神様の一日限りの野望が今、始まろうとしていた。

1月紹介作品は『琥珀』2月は『邪神転生アザートス』3月は私も出演した『礼装の小箱』だったの。

4月はSFだからな! 楽しみにしておれよ^^

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