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セシャトのWeb小説文庫2018  作者: セシャト
Web小説の女神
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2018年1月1日 セシャト誕生

始めまして、セシャトです。

これから、世の中に沢山あるWeb小説のほんの一部となりますが、面白い作品を紹介していければと存じます。極力一月に一作のペースを乱さないように進めてまいります!

挿絵(By みてみん)


彼女は意識を持つ。


 自分の身体が構成されていく感覚を覚える。褐色の肌に銀色の御髪をした少女。


 微睡の時間もなく機械のようにパチりと目を開く。


 彼女はきょろきょろとあたりを見渡す。


 すると何もないところから声が響く。


『お前は私が作った。私はお前の創造主にして神』


「神様? 神様は私を何の為にお作りになられたのですか?」


 少女は自分の生まれた意味を聞く。


『хуxотоxунихуxакутоxуноберу(Web小説物質化)』

 

ぱさり……


 一冊の本がセシャトの目の前に落ちる。


『読め』


「はい」


 少女は一冊の本を読むと、喜び、怒り、悲しみ、そしてそれら感情を楽しんだ。


 神は問う。


『面白いか?』


「面白いです」


 少女はそれを書いた人の気持ちが伝わってくる。

 情熱が、作品にかける愛情が、作品を通じて作者の気持ちが分かる。


『まわりを見渡してみろ』


「はい?」


 言われた通りに見渡すと、そこには無数の本が並んでいる。少女はこの無限とも呼べる数の書籍に目を輝かせる。


「読んでいいんですか?」


『構わない。そこにある物語の多くは、殆ど人の目に触れる事がなく、いつかは名前すら残らず、ある物は完結すらせず、消えゆく運命めを持って生まれてきた物語達だ』


 少女は百冊、千冊、万……物語の声を聞いた。


 読まれなければその物語の存在する意味は全うされない。


 すると、自然に少女の瞳から宝石のような雫がこぼれた。


 それは悲しみ。


「嫌です。神様、私はこの子達に日の目を見せてあげたい。沢山の人にこの喜びを知ってもらいたい」

 

 カラン。


 少女の目の前に一つの金色の鍵が落ちる。


 それを少女は拾うと神は答えた。


『もし、お前が広めた物語が日の目を見る事があった時、即ち書籍化すれば、その形は永劫変わらない物となり、お前の目の前にある物語は一つ、また一つとお前の記憶の中から消滅する。Web小説という物は生き物だ。もし、そこにある全ての物語が日の目を見た時、お前は何もない世界で生きていく事になる。それでも構わないのか? そんな事より、永久に飽く事のないこの物語の海の中でお前は読欲に溺れ暮らしていく方が幸せではないか?』


 少女は鍵を強く握ると神に言った。


「もうここにある物語は全て読みました。ですから、私はもう一人ぼっちになっても構いません。この物語、この子達を光当たる世界へ旅立たせてあげたい」


『その願い聞き受けた』


 眩しい光。


「……っ! ここは」


 そこは古い本を扱う古書店のようだ。


『お前に名前を与える。物語に司る神・セシャト。人間にWebの海の中に紛れている大作達を伝え、広めるがいい』


 それから、少女・セシャトは神の声を聞く事はなくなった。


 代わりに彼女の中に金色の鍵の使い方についての知識が増え、自分の目の前のデスクにあるノートパソコンの電源を入れた。


「さぁ、あたらしい物語を探して行きましょうか!」

私は、これからお客様のあまりこない古書店で時折くる人であったり、物語のキャラクターであったり、色んな方と出会い、経験し、今これをご覧になられている方へWeb小説を発信していきます!

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